やはり、気になるのは「自分がいま、どの程度老化しているのか?」ということでしょう。
とくに脳の老化は認知症などにもつながるため、気になるところです。
身体のなかで老化がどのくらい進行しているかは、血液検査でわかります。
判定の決め手になるのは酸化の度合いです。
酸化はまさに老化に直結します。
酸化でいちばんダメージを受けるのが細胞膜です。
その損傷によって血液に変化が起きるのです。
もっとも、健康診断で行われる血液検査では、腎臓や肝臓の機能、コレステロール、
中性脂肪の数値、血糖値といったことしか判定されないため、細胞膜の状態を知るには、
専門的な血液検査が必要です。
また、脳の老化を知るためにMRI(磁気共鳴映像法)などで画像診断する方法も
ありますが、初期の老化では、画像診断で変化を見つけることが困難であり、
アンチエイジングの分野では適した検査法とはいえないでしょう。
そこで以下に、脳の老化度を知る簡単なチェックリストを用意しました。
じつは脳の老化度は、自覚できる身体の状態から、ある程度知ることができます。
正確に知るには、きちんとした検査を受けるのがいちばんですが、
いまの自分の状態を知る参考にしていただきたい。
≪脳の老化度チェックリスト≫
以下の項目に該当するものに○をつけてください。
1. 趣味や熱中していたものに興味がなくなってきた。楽しくなくなってきた。
2. 小説などの本を読まなくなった。テレビドラマを観なくなった
3. 漢字や人の名前が思い出せない
4. 頑固になったといわれる。イライラしたり、すぐに泣くようになった。
5. 歩いていてつまずいたり、フラつくことがある。
6. 手足がしびれたり、ふるえたりする。
7. ろれつが回らない。言葉が不明瞭になってきた
8. 食べ物が飲み込みにくい。むせることがある。
9. 視界がぼやける。ものが二重に見える。
10. 字を書くのが下手になった。ボタンがかけづらい。
≪脳の老化進行度≫
○が0個………老化度 ☆☆☆
いまのところは大丈夫です。
脳を酸化させない生活習慣を心がけましょう。
○が2個未満…老化度 ★☆☆
脳の血流が、少し落ちているようです。
抗酸化力をアップする食材をとりましょう。
○が3個以上…老化度 ★★☆
脳の血流が落ち、小さな血栓ができている可能性があります。
一度詳しい検査を受けることをおすすめします。
「「脳の栄養不足が」老化を早める! より」
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認知症の多くは、脳血管障害の積み重ねで起こり、その原因のほとんどが
脳梗塞です。
ですから、脳梗塞の前兆である隠れ脳梗塞を早期発見することで多くの認知症を
防ぐことができるのです。
隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると
急に増加するといわれています。
脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって
血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が
徐々に詰まって進行していきます。
一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、
段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。
このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから脳の血管を
健康に保つ生活を心がけ、脳梗塞を予防し、脳の健康を守ることが大切です。