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サケの赤い色素が若さを呼ぶ

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栄養面でサケを考えると、他の魚よりも優れた点があることに目を引かれます。なんといってもビタミンDが豊富です。100グラムのサケの身で、1日の必要な量の6倍ものビタミンDが含まれます。

ビタミンDは、カルシウムを吸収するのに必要なビタミンで、骨を丈夫にすることはよく知られていますが、それだけでなく、筋肉を維持して筋力低下を防ぐ作用も注目されています。

骨粗しょう症や加齢性筋萎縮といった、お年寄りが寝たきりになる危険性のある病気を予防するのに効果的だと考えられるのです。

 

 

サケの赤い色素が若さを呼ぶ

 

お正月の祝い魚は、土地によってちがいがあり、サケを用いるのは、主として東日本。

北陸や山陰地方では、ブリが主役となります。

サケの場合、肉質の赤さが、他の魚とはちがった、

神聖でおめでたい魚と考えられていたのです。

 

赤い色には、厄除けの効果があるとか、幸運を呼び込む力があると信じられていました。

この赤い色素は、アスタキサンチンという抗酸化成分。

紫外線などで、体内に発生する活性酸素は、ガンや動脈硬化、心臓病、

老化の原因になります。

その予防対策として、効果的なのが、カロチノイド色素をとることですが、

中でも抗酸化力が強いのがサケに含まれているアスタキサンチンです。

 

抗酸化ビタミンとしてよく知られているビタミンEの何倍もの

抗酸化力があるといわれているのです。

生涯現役で長生きする上では、大変に心強い味方といってよいでしょう。

 

アスタキサンチンは、サケの卵のスジコやイクラ、タラコ、タイやキンキ、

キンメダイなど、皮の赤い魚の皮の部分などにも含まれています。

エビやカニの赤い色素も、アスタキサンチンによるものです。

 

お雑煮の魚に赤身のサケを用いることによって、

1年間の無事を祈ると同時に、不老長寿も祝ったのです。

赤い色素の成分名は知らなくても、サケを食べて長寿を祈ることには、

ちゃんとした裏づけがあったのです。

 

サケの脂質には、物忘れを防ぐ成分や血液のサラサラ作用の強い成分も

含まれている点にも注目しましょう。

「長寿食 365日より」

 

<サケのパワー>

 

サケの一般的な旬である秋に出回るものを「秋鮭(アキザケ)」、

春の終わりから夏にかけて少量出回るものを「時鮭(トキシラズ)」などと呼びます。

時鮭は時を知らずして川に上がってきたもの、白子や卵を持っていないため脂が多く、

DHAやEPAも豊富に含んでいます。サケの卵巣を原料にしたスジコやイクラには、

サケにはない、目に良いビタミンAや抗ストレス作用をもつパントテン酸が含まれています。

 

★カロテノイド系色素の一種アスタキサンチン

サケの身のピンク色はエサとして食べたエビなどのカロテノイド色素の一種、

アスタキサンチンが筋肉にたまったもの。

ビタミンEの500倍もの強力な抗酸化作用が悪玉コレステロールの酸化を抑え、

血管壁を保護します。

 

★牛乳と組み合わせればカルシウムの吸収率アップ

サケに含まれるビタミンDには、カルシウムの吸収を促進する働きがあるため、

シチューやクリーム煮など牛乳と組み合わせると、吸収率がさらにアップします。

また、サケの水煮缶は骨も食べられるため、カルシウムやカリウム、

亜鉛などがバランスよく摂取できます。

 

★カロテノイド系色素とEPAで動脈硬化やがん予防に

アスタキサンチンの抗酸化作用は、ストレス性免疫低下の抑制や、

白内障や胃潰瘍の防止に効果があるといわれています。

多くの魚に含まれているEPAやDHAは脳細胞を活性化したり、

動脈硬化や血栓の予防に役立ったりします。

しかし、塩ザケなどは塩分に注意が必要です。

 

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近年、日本人の死因の上位占めているガン・心筋梗塞・脳血管系の疾患、

そして高血圧症などの生活習慣病の多くは、戦後、日本人の食生活が欧米化し、

動物性食品を多くとるようになったことに起因すると言われています。


長寿のためには、動物性食品を控えた方が良いという事ですが、

一方では動物性食品を摂らないことからビタミンB12を

摂取できなくなる恐れがでてきます。

ビタミンB12を摂取できないことで、脳のビタミンとしての作用が

欠落してしまうという深刻な問題も起きています。
 

現在60歳以上の人の20パーセントでビタミンB12の欠乏が見られます。

これは歳をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。

血液検査では見つけられないような軽度のビタミンB12の欠乏でも、

認知症に似た神経異常を引きおこすことがあります。

とくに高齢者では、ビタミンB12の値が基準値の範囲にあっても、

それが下限値の場合には、記憶障害をおこすことが知られています。
 

ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には多く含まれますが、

原則として植物性食品には含まれません。

植物性でも例外的に、納豆やみそなど発酵食品、のりなどの海藻に含まれます。

また、食べ物に含まれるビタミンB12は、そのままの形では吸収されません。

胃から分泌された内因子と結合する必要があるのです。

このために胃を切除した人では、ビタミンB12が欠乏して貧血をおこすことがあります。

日時:2019年9月30日 AM 10:11
古くて新しい栄養素「ビタミンB群」の可能性

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ビタミンBの種類によって脂質の酸化を防ぐ段階が違い、少しずつ時間をずらしながら、相互に協力し合っていることがわかってきたのです。

酸化とは、いってみれば体内をサビつかせることであり、老化の原因といわれています。しかし、酸化そのものは人体にとって必要なことなのです。もちろん、酸化が続いてしまうのはよくないことであるのは間違いありません。

ただ、急性期は酸化をさせないといけないこともあります。それがこの反応なのです。

また、ビタミンB群は、脂質代謝を改善する作用があるのと同時に、糖化抑制作用もあわせ持っています。

 

 

古くて新しい栄養素「ビタミンB群」の可能性

 

ビタミンB群は、ストレスや飲酒、糖質のとりすぎなどで

大量に消費されてしまいます。

 

これまでも神経伝達物質の合成に深くかかわっていること、

代謝ビタミンとしての役割があるなど、重要視されてはきました。

そして今、ビタミンB群は、古くて新しい栄養素として

再び注目されています。

 

ビタミンB群についておさらいすると、ビタミンB1、B2、B6、B12、

ナイアシン(B3)、パントテン酸、葉酸、ビオチンの総称です。

水溶性のビタミンでおもに補酵素として働くため、

かつては少量で十分と思われていた栄養素の代表でした。

 

ビタミンBが、「B群」としてとらなくてはならない

といわれている1つの理由は、

人間のエネルギーをつくり出すTCA回路(クエン酸回路)を回す

重要な役割があるからです。

 

そして最近になって、ビタミンB群は脂質の酸化を防止している

(脂質の抗酸化作用)ということもわかってきました。

抗酸化作用とは、炎症が起こったときに働く

活性酸素に対抗する作用のことです。

 

今まで脂質の抗酸化については、ビタミンEなどの

脂溶性ビタミンの働きが主ではないかと考えられていたのですが、

なんと水溶性ビタミンであるビタミンB群も脂質の酸化を

防いでいたのです。

 

しかも興味深いのは、時間の経過によって酸化の反応が違うことです。

ビタミンB1、B2、ナイアシン、葉酸は最初の1週間はむしろ、

脂質の酸化を促進させる。

そして2週間めは停滞状態で、

3週間めになって脂質の酸化を抑制しはじめるのです。

つまり、最初は酸化を促進して、後半は酸化を抑制している。

 

そしてB12は、1〜2週間目は酸化の抑制作用がないが、

3週目になると急に酸化を抑制しはじめる。

さらにB6は、初期から酸化を抑制している。

 

このように、ビタミンBの種類によって脂質の酸化を防ぐ段階が違い、

少しずつ時間をずらしながら、

相互に協力し合っていることがわかってきたのです。

酸化とは、いってみれば体内をサビつかせることであり、

老化の原因といわれています。

しかし、酸化そのものは人体にとって必要なことなのです。

 

もちろん、酸化が続いてしまうのはよくないことであるのは

間違いありません。

ただ、急性期は酸化をさせないといけないこともあります。

それがこの反応なのです。

まさに、人体の神秘、神の御業というしかありません。

 

さらに、ビタミンB1、B6は、抗酸化だけではなく、

同時に「抗糖化」、つまり糖化を抑制する作用がある物質

としても注目されています。

 

難治性の統合失調症の患者さんの約25%に、

ひどく糖化が進んでいる人たちがいることがわかっており、

同時にその人たちの血中ビタミンB6の数値が

極めて低いことがわかっています。

そこで今、通常の統合失調症の治療で、

ビタミンB6を補充するということが

トライアルとしてなされています。

 

このようにビタミンB群は、

脂質代謝を改善する作用があるのと同時に、

糖化抑制作用もあわせ持っています。

今後の抗酸化アプローチにおいて、

中心的存在の栄養素となる可能性が期待されています。

「「うつ」は食べ物が原因だった! より」

 

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血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。

たとえば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が血管にへばりついて、

プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。

 

でも、LDLには2種類あることをごぞんじですか?

それは、酸化したLDLと酸化していないLDLです。

LDLの中でも血管に悪さをしていたのは、実は酸化LDLだったのです。

ということは、血管を酸化から守るシステムがしっかりできていれば、

酸化LDLは血管に付着しづらくなる。

それが血管老化を防ぎ、血管強化につながるということです。

 

ビタミンBの抗酸化力は強くありませんが、

細胞のエネルギー産生やエネルギー代謝を効率よくするためには

なくてはならないビタミンです。

体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。

B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、

欠かせない存在なのです。

日時:2019年6月11日 AM 10:55
水分不足が脳梗塞にもつながります

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水分不足が脳梗塞にもつながります

 

皆さんは、五大栄養素だけでなく、

次々に解明される食品の機能性成分に気をとられて、

水の重要性を忘れてはいないでしょうか。

 

生き物にとって最もたいせつなのは水。

人間の体の約60%は水分です。

これは血液やさまざまな代謝に必要な体液のもとになり、

発汗などで熱を逃がし、体温調節の役割もします。

1日の水分摂取量は食物から1リットル、飲料水から1.2リットル。

加えて体内でつくられる代謝水で0.3リットルと

合計2.5リットルにもなります。

 

ことに夏場は、脱水症にならぬように、

水分補給に勤めることがたいせつです。

食事量が少ないと、食物からの水分が不足するので脱水し、

しかも高齢になると本人ものどの渇きを自覚しにくいため、

気づかずに弱って危険になることもあります。

 

脱水すると、血液がドロドロになって、

知らぬ間に小さな脳梗塞が複数できていることがあります。

これらが認知症の原因になるともいわれています。

排泄の世話をかけるのを遠慮し、

夕方から水分を取らないようにしているという話も聞きます。

周囲の気づかいで高齢者の水分不足を防いでください。

 

血液は、食生活や不規則な生活、喫煙、

ストレスなどによって流れにくくなります。

血管に合わせて自在に変形できる赤血球が、

膜がかたくなって変形しにくくなったり、

白血球が粘着しやすくなったりして流れが悪くなってしまうのです。

これがいわゆる“ドロドロ血液”です。

一時的な場合は、悪い要因を改善すればすぐにサラサラに戻るのですが、

慢性的になると、簡単には戻りません。

根気よく食事や生活の改善を続ける必要があります。

さらに、水分が不足しがちで、

暑さによるストレスを感じやすい真夏は特に血液がドロドロになります。

体のすみずみまで血液が気持ちよく流れることが元気の秘訣。

血液をサラサラに保って猛暑を乗りきりましょう。

「栄養と料理 より」

 

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認知症の多くは、脳血管障害の積み重ねで起こり、その原因のほとんどが脳梗塞です。

ですから、脳梗塞の前兆である隠れ脳梗塞を早期発見することで

多くの認知症を防ぐことができるのです。

一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、

段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。

このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。

「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、

40代を過ぎると急に増加するといわれています。

 

ビタミンB12や葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、

動脈硬化を生じることがわかっています。

脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、

ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。

日時:2018年7月17日 PM 04:54
ビタミンの不足が血管を「酸化」させる

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カラダの細胞の中には細胞の酸化を抑える抗酸化ネットワークというシステムが存在します。そして、もちろん血管内皮細胞の中にも。

このシステムの中核として活躍しているのが、ビタミンです。ビタミンの中でも特に大事なビタミンが、ビタミンCとビタミンEです。ビタミンCとビタミンEの抗酸化力は、非常に強力です。この2つのビタミンに、ビタミンAを加えた3つのビタミンは、いずれも抗酸化力が強く、ビタミンACE(エース)と呼ばれています。

そしてもうひとつ忘れてはいけない大事なビタミンがあります。それはビタミンBです。ビタミンBの抗酸化力は強くありませんが、細胞のエネルギー産生やエネルギー代謝を効率よくするためにはなくてはならないビタミンです。

 

 

ビタミンの不足が血管を「酸化」させる

 

血管が「酸化」していくことで傷ついていきます。

たとえば、よく悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が

動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。

LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、

プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。

 

でも、LDLには2種類あることをごぞんじですか?

それは、酸化したLDLと酸化していないLDLです。

LDLの中でも血管に悪さをしていたのは、

実は酸化LDLだったのです。

ということは、血管を酸化から守るシステムがしっかりできていれば、

酸化LDLは血管に付着しづらくなる。

それが血管老化を防ぎ、血管強化につながるということです。

 

この、血管の酸化を抑えてくれるのが、実はビタミンなのです。

カラダの細胞の中には細胞の酸化を抑える抗酸化ネットワーク

というシステムが存在します。

そして、もちろん血管内皮細胞の中にも。

このシステムの中核として活躍しているのが、ビタミンです。

 

ビタミンの中でも特に大事なビタミンが、ビタミンCとビタミンEです。

ビタミンCとビタミンEの抗酸化力は、非常に強力です。

心筋梗塞を起こした患者さんのグループが正常のグループよりも

血中のビタミンC、ビタミンEの濃度が低かったとする報告もあります。

(Heart vessels2011 Jan 26(1)5-63)

 

この2つのビタミンに、ビタミンAを加えた3つのビタミンは、

いずれも抗酸化力が強く、ビタミンACE(エース)と呼ばれています。

そしてもうひとつ忘れてはいけない大事なビタミンがあります。

 

それはビタミンBです。

ビタミンBにはいくつかの種類があり、ビタミンBグループとして存在しています。

ビタミンBの抗酸化力は強くありませんが、細胞のエネルギー産生や

エネルギー代謝を効率よくするためにはなくてはならないビタミンです。

たとえば、糖分からエネルギーを産生するにはビタミンB1、

糖質から産生するにはビタミンB2、

タンパク質からできている酵素の働きをあげるにはビタミンB6

というように、それぞれ役割が分担されています。

 

もちろん、血管内皮細胞のエネルギー産生、

そしてNO(一酸化窒素)の産生にもビタミンBは欠かせません。

また、ビタミンBのうち、とくにB6、B12、葉酸は血管に炎症をもたらす

ホモシステインという超悪玉物質の産生を防ぐ効果もあります。

ビタミンは血管の酸化だけでなく、炎症も抑えてくれるすぐれものなのです。

 

※NO(一酸化窒素)は、血管内皮細胞から放出される強力な血管拡張物質です。

 NOは非常に優れた物質で、主に次のような作用を持っています。

  1. 血管拡張作用

  2. 血栓をつくりにくくし、血液をサラサラにする作用

  3. 血管の炎症を抑える作用

  4. 抗酸化作用

  5. 血管のプラークと呼ばれるコレステロールのこぶの発生を抑える作用

 など、血管によいさまざまな機能を持っています。

 NOは、末梢の血管を拡張させて血液を改善させる効果もあるので、

 滞った血液やリンパの流れを刺激して、むくみや冷え性や肩こり、

 慢性的な疲労を改善させる効果も期待できます。

「強い血管をつくる5つの習慣 より」

 

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ビタミンB群が不足するとエネルギーを生み出すことができず、

疲れがなかなか回復しなくなったり、細胞の修復機能がダウンして、

肌荒れや口内炎が治りにくくなったりするのです。

 

ビタミンB群とは、体に入った栄養成分をエネルギーに変えるときに

不可欠なビタミンの仲間です。

8種類すべてが互いに協力しあって体のエネルギーを生み出す働きに

関わっているため、一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。

また、B群は、体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。

B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、

欠かせない存在なのです。

ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると動脈硬化の原因物質

(ホモシステイン・活性酸素)が増えるといわれています。

 

また、ビタミンB12の不足によって脳細胞の萎縮が進むことがわかってきました。

ビタミンB12は、体にとって重要なタンパク合成と核酸(DNA)合成を司る栄養素です。

新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、

「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。

その結果若さにもつながると考えられます。

 

 

日時:2018年2月 1日 PM 04:15
脳梗塞は10度以上の急激な温度差は危険

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冬場、暖房の効いた温かい部屋から戸外へ出る場合は、皮膚の血管が急速に収縮して血液が一気に心臓に戻ってくることがあります。すると、血圧の急激な上昇を招いて動脈硬化や隠れ脳梗塞の原因となります。これを防ぐため、外出前に5分程度、軽いストレッチなどを行うことをおすすめします。全身の筋肉がやわらかくほぐれ、筋肉中の血管を広げて血流がよくなります。これにより、血圧の急激な上昇を抑えることができます。

冬の寒い夜中に高齢者がトイレで脳梗塞の発作を起こすことがありますが、がまんしたあとの急激な排尿は血圧が低下して脳卒中の引き金となります。

そのほか、入浴時、寒いお風呂で脱衣をすると急激な温度変化をもたらし、危険です。

 

 

脳梗塞は10度以上の急激な温度差は危険

 

脳梗塞は、室内外の温度差が10度を越えると、急激に増えることがわかっています。

脳梗塞の発作はもともと寒い冬に多く、夏に急増するようになったのはエアコンが

普及して室内と室外の気温差が大きくなったことと無関係ではありません。
 

つまり、暑い夏でも室内は人工的には冬のような状態に置かれ、

エアコンで室温が低下した部屋から暑い屋外へ出るとき、

血管は拡張と収縮をくり返し、次第に細く、詰まりやすくなってしまうのです。
 

夏の外気温が30度なら室温は25度程度に設定するようにし、

外気温との温度差が激しいデパートやビルなどに入るときは、

直前に温かいお茶や紅茶、コーヒーを飲んでおくようにします。

温かい飲み物は、それ自体の熱が血管を広げ、血圧の急激な上昇を防いで

温度変化にスムーズに対応することができます。
 

室内は、季節を問わず温暖な安定した室温を保つようにし、

風通しをよくしてやや乾燥気味にすると快適です。

とくに夏場は、同じ室温でも湿度が低いほうが熱が発散しやすく、

体感温度が低く感じられるようです。
 

また、寒い冬でも油断は禁物です。

冬場、暖房の効いた温かい部屋から戸外へ出る場合は、

皮膚の血管が急速に収縮して血液が一気に心臓に戻ってくることがあります。

すると、血圧の急激な上昇を招いて動脈硬化や隠れ脳梗塞の原因となります。
 

これを防ぐため、外出前に5分程度、

軽いストレッチなどを行うことをおすすめします。

全身の筋肉がやわらかくほぐれ、筋肉中の血管を広げて血流がよくなります。
 

これにより、血圧の急激な上昇を抑えることができます。
 

ところで、冬の寒い夜中に高齢者がトイレで脳梗塞の発作を起こすことがありますが、

がまんしたあとの急激な排尿は血圧が低下して脳卒中の引き金となります。

尿意を感じたらがまんしないですぐに排泄するようにし、

急激な温度差を感じないように注意しましょう。

便秘が続いたりしたあとの急激な排泄も、同様に血圧の変化をもたらします。
 

そのほか、入浴時、寒いお風呂で脱衣をすると急激な温度変化をもたらし、危険です。

寒い浴室での脱衣は避け、温かくしてから行うようにし、

お湯の温度は38度程度に設定してゆったりとつかるようにします。
 

≪安全な入浴のしかた≫

・ 脱衣は暖かい場所で

・ 着衣したまま湯かげんをみる

・ かけ湯をしてから湯船に入る

・ ぬるま湯にゆっくりつかる

「自分で見つけて治す隠れ脳梗塞 より」

日時:2017年12月 8日 PM 03:33
【食事認トレ7】昼間は糖分を補給できる「朝晩の砂糖カット」

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血糖値には「暁現象」と呼ばれる数値の日内変動があり、夜中の3〜4時ごろから分泌量が増える成長ホルモンの影響を受け、明け方にかけて次第に血糖値が上がっていきます。これを受けて、血糖値が高くなりすぎないように抑えるインスリンが、午前4〜8時ごろに多く分泌されます。インスリンは血液中の余分な糖分を脂肪に変えて血糖値を下げるために、この時間帯に甘いものを食べると、肥満やメタボなどの生活習慣病になりやすくなって、間接的に認知症も引き寄せてしまうのです。

また、夕方6時ごろから深夜2時くらいにかけて、食物から脂質を取り込んで脂肪として溜め込みやすくする「ビーマル1」というタンパク質が、多く合成されます。このビーマル1は、要するに「太りやすくするタンパク質」です。ですからこの時間帯に甘いものや炭水化物などの糖質を摂ると、昼間に比べて脂肪が溜まりやすいということです。

 

【食事認トレ7】昼間は糖分を補給できる「朝晩の砂糖カット」

 

■朝のコーヒーはブラックで

スイーツなどの甘いものを食べすぎると、血糖値を急激に上げてしまいます。

これは糖尿病発症のリスク要因ですから、糖尿病予防と同時に

認知症の危険をも遠ざけるため、日ごろからある程度は甘いものを

食べ過ぎないよう注意しないといけません。

 

とはいえ甘いものを完全に断つ必要はまったくありません

甘いものには、疲労して血液中のブドウ糖が減少しすぎたときに、

即効的にエネルギーを補給することができるという利点があり、

それによってストレスを効率よく発散することもできます。

 

そもそも甘くておいしいので、完全に断ってしまうと

食事の楽しみの要素が少なくなってしまいます。

これは認知症予防にもマイナスです。

 

問題なのは食べ方です。

食べ方を多少工夫しさえすれば、あまりに過剰でなければ、

適度に甘いものを食べることは認知症予防の観点からも問題はないでしょう。

 

では、どんな工夫をすればよいのかというと、

甘いものを食べてはいけない時間帯には、

食べないようにすればよいだけです。

 

血糖値には「暁現象」と呼ばれる数値の日内変動があり、

夜中の3〜4時ごろから分泌量が増える成長ホルモンの影響を受け、

明け方にかけて次第に血糖値が上がっていきます。

これを受けて、血糖値が高くなりすぎないように抑えるインスリンが、

午前4〜8時ごろに多く分泌されます。

 

このとき、インスリンは血液中の余分な糖分を脂肪に変えて

血糖値を下げるために、この時間帯に甘いものを食べると、

肥満やメタボなどの生活習慣病になりやすくなって、

間接的に認知症も引き寄せてしまうのです。

 

ですから、朝の時間帯には極力糖分を摂らないように意識しましょう。

 

朝の1杯のコーヒーを楽しみにしている人は非常に多いと思うのですが、

朝のコーヒーはできればブラックで飲んだほうが、

肥満予防や認知症予防につながります。

 

■夜の糖分摂取も肥満になりやすい

では、昼間や夜間は自由に食べられるのかというと、

昼間はいいのですが夜間はあまり好ましくありません

これは、夕方6時ごろから深夜2時くらいにかけて、

食物から脂質を取り込んで脂肪として溜め込みやすくする「ビーマル1

というタンパク質が、私たちの体内で多く合成されるからです。

このビーマル1は、要するに「太りやすくするタンパク質」です。

ですからこの時間帯に甘いものや炭水化物などの糖質を摂ると、

昼間に比べて脂肪が溜まりやすいというわけです。

 

ということで、朝と夜の糖分の摂取は極力控え気味にして、

食べるのであれば昼間の明るい時間帯に食べるようにしましょう

そうすれば、大好きな甘いものも、

悪影響を最小限に抑えながら食べることができます。

「認知症予防トレーニング「認トレ」一生ボケない!38の方法 より」

 

日時:2017年11月10日 PM 05:10
【食事認トレ6】和食以外なら「カレー&地中海式食生活」

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インドは認知症の発症率が低い国のひとつとして知られています。これは、カレーの主要なスパイスとして使われるターメリック(ウコン)に、クルクミンという微量栄養素が含まれていることに着目した推測です。クルクミンは動物実験で記憶力の改善や、認知症の原因物質とも目されるベータアミロイドの神経細胞への沈着を防ぐ効果が確認されています。

また、現に「抗認知症薬」として使われている薬の含有成分にもなっており、この薬は認知症の症状改善や発症の遅延に一定の効果を示すことが証明されたうえで、医療機関で使用されています。

シンガポールでの研究ですが、実際に頻繁にカレーを食べる人と、滅多に食べない人を比較したところ、やはりカレーをたくさん食べている人のほうが認知症の発症率が低かったとする研究もあります。

 

 

【食事認トレ6】和食以外なら「カレー&地中海式食生活」

 

■ターメリックには認知症の予防効果が期待できる

日々の食事スタイルには和食を選ぶことが、さまざまな面から複合的に

認知症予防につながっていくと言えます。

しかし毎日和食ばかりではこれも飽きてしまいますから、

脳への多用な刺激を与えるためにも、

ときには外国風の食事スタイルを取り入れると効果的です。

 

特にお勧めしたいのは、カレーと地中海料理です。

 

インドは認知症の発症率が低い国のひとつとして知られています。

そして「その理由は、インドの人はほぼ毎日カレーを食すからだ」

と大まじめに考えられています。

 

これは、カレーの主要なスパイスとして使われるターメリック(ウコン)に、

クルクミンという微量栄養素が含まれていることに着目した推測です。

 

クルクミンは動物実験で記憶力の改善や、認知症の原因物質とも目される

ベータアミロイドの神経細胞への沈着を防ぐ効果が確認されています。

また、現に「抗認知症薬」として使われている薬の含有成分にもなっており、

この薬は認知症の症状改善や発症の遅延に一定の効果を示すことが

証明されたうえで、医療機関で使用されています。

 

シンガポールでの研究ですが、実際に頻繁にカレーを食べる人と、

滅多に食べない人を比較したところ、やはりカレーをたくさん食べている人

のほうが認知症の発症率が低かったとする研究もあります。

 

これで即、「カレーが認知症を予防する」ということが言えるわけでは

ないのですが、さまざまな状況証拠を総合的に勘案すると、

カレーをたくさん食べるようにすれば、

ある程度は認知症予防の効果を見込める可能性が高いでしょう。

 

カレーライスはいまや「日本の国民食」と評されることもあるので、

外国風の食事とは分類できないかもしれませんが、

目先の新鮮味はある程度得られます。

また、日本式カレーにもターメリックはほぼ必須のスパイスとして

たくさん入っていますので、予防効果は十分期待できるでしょう。

 

■各種の生活習慣病や血管病を防ぐことが明らかになっている

カレー以外で特にお勧めしたい外国の食事スタイルとしては、

イタリア料理やスペイン料理などの地中海式の料理があります。

イタリアやスペイン、あるいは南フランスなどでは、

和食ほどではないにしろ海産物をたくさん食べますし、

各種の生活習慣病の予防効果があるとされる赤ワインを頻繁に飲みます。

 

比較的高カロリーでありながら、脂質の摂取バランスがよく良質なタンパク質も

多く摂取しているということで、地中海式の料理を食べている人では、

脳卒中や心筋梗塞などの発症が減ることがよく知られています。

これは、全身の血管の状態をよくすることに直結しますから、

認知症の予防や「ちょいボケ」からの回復にも効果が期待できるのです。

 

和食を中心にしつつ、ときにはカレーや地中海式料理で目先を変えて飽きないように

するというのが、お勧めできる食事スタイルの選択法と言えるでしょう。

「認知症予防トレーニング「認トレ」一生ボケない!38の方法 より」

日時:2017年10月20日 PM 05:09
【食事認トレ5】血糖値急上昇を避ける「主食はごはん・そば優先」

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慢性的な食べ過ぎのほかにも、食後などに急激に血糖値が上昇し、その後、インスリンが大量に分泌されて一気に低血糖状態にまで至るといった激しい血糖値の上下運動があると、そのことによっても糖尿病になりやすいことが近年わかってきています。

主食にパンや小麦粉を使っためん類ばかりを食べていると、この危険性が高まってしまうのです。

また、糖尿病と認知症は直接関係がないように思えるかもしれませんが、実は大いに関係があり、糖尿病の患者さんでは健康な人に比べて、何倍も認知症を発症しやすいことが知られています。

 

 

【食事認トレ5】血糖値急上昇を避ける「主食はごはん・そば優先」

 

■ここでも和食が有利となる

おかずに比べて摂取量が多い主食については、次の点を押さえておきましょう。

 

それは、小麦粉を使ったパンやうどんなどのめん類に比べ、

ごはん・そばでは食後の血糖値の上昇が比較的ゆっくり進む、

ということです。

 

ここから、主食の選択においては極力ごはんやそばを多くすると望ましい

ということが言えます。

 

これは、パンやめん類では材料となる小麦粉を細かく砕いていることで、

粒状の米に比べると栄養の吸収が素早く進むことからきた違いです。

そばについては、小麦と同じように材料を細かく砕いてあるのですが、

食物繊維が多いために栄養素の吸収が比較的遅くなるようです。

 

こうした食後の血糖値の上昇スピードが何かに影響するかというと、

糖尿病のなりやすさに大きな影響を与えます。

 

食後に血液中の糖分が増えると、インスリンというホルモンが自然に分泌されて、

血糖値を一定の範囲に抑える働きが人体には元来備わっています。

 

しかし、食べすぎなどで血糖値が慢性的に高い状態が続くと、

このインスリンの分泌がスムーズに行われなくなったり、

インスリンの機能自体が低下してしまったりします。

そうして血糖値が高い状態が常に続くようになってしまうのが、

(2型)糖尿病という恐ろしい病気です。

 

慢性的な食べ過ぎのほかにも、食後などに急激に血糖値が上昇し、

その後、インスリンが大量に分泌されて一気に低血糖状態にまで至る

といった激しい血糖値の上下運動があると、そのことによっても

糖尿病になりやすいことが近年わかってきています。

主食にパンや小麦粉を使っためん類ばかりを食べていると、

この危険性が高まってしまうのです。

 

また、糖尿病と認知症は直接関係がないように思えるかもしれませんが、

実は大いに関係があり、糖尿病の患者さんでは健康な人に比べて、

何倍も認知症を発症しやすいことが知られています。

 

食後、血液中の「糖(ブドウ糖)」の量が増えると、インスリンが分泌されて

血液中の糖を細胞内に移行させて血糖値を下げます。

これが体内でのインスリンの主たる役割なのですが、最近の研究では

インスリンはその役割のほかにも、脳の神経細胞の中に溜まってしまった

「ベータアミロイド(アルツハイマー型認知症の原因と考えられている)」を

細胞の外に出す作用があることがわかってきています。

 

さらには、インスリンを分解する「インスリン分解酵素」が、

細胞の外に出された「ベータアミロイド」を分解することもわかってきています。

 

「高血糖」とは、血液中の糖が増えすぎてしまった状態のこと。

「高血糖」になると、血糖値を下げるためにインスリンがたくさん分泌されます。

もちろん、それに反応してインスリン分解酵素もたくさん分泌されるのですが、

インスリン分解酵素はインスリンを分解するためだけに使われてしまい、

「ベータアミロイド」の分解まではできなくなってしまう、という関係があります。

 

こうした関係があることから、主食で食べるごはんやそばの比率を

少し多めにすることが、認知症の予防や軽度の認知障害からの回復に

つながっていくというわけです。

 

■糖質の一種なので、腹八分目に抑えておくのは変わらない

ただしごはんやそば、パンやその他の各種めん類は、

体内ではブドウ糖になって利用される炭水化物です。

 

栄養学的には砂糖などと同じ「糖質」ですから、

全体的にはやや少なめに、腹八分目程度に抑えることを意識すべきです。

 

この点については、くれぐれも忘れないようにしてください。

「認知症予防トレーニング「認トレ」一生ボケない!38の方法 より」

日時:2017年10月17日 PM 04:44
【食事認トレ4】「調理油の確認&変更」でも脂質バランス改善

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植物性の油でありながら、魚の油と同じω-3系の脂肪酸に分類されるエゴマ油やアマニ油、シソ油の3種類の油は、魚を食べなくても認知症や生活習慣病を予防する効果を期待できるので、特に魚が嫌いな人にとっては、ぜひとも日常的に使いたい油と言えます。

多少高価なため、普段の調理用の油として使用するのではなくて、調味料代わりとして使用したり、少し魚くさい風味が気にならないように食材に混ぜるなどして使うのがお勧めの使用法です。

たとえばドレッシング用の油として使ったり、青菜のおひたしにかけて使用するなどすれば、効果的に脂質のバランス改善が実現できるはずです。

 

 

【食事認トレ4】「調理油の確認&変更」でも脂質バランス改善

 

■調理用のサラダ油はキャノーラ油かオリーブオイルに

脂質のバランス改善は、主菜の選択以外でも行えます。

 

食事のさまざまな場面で認知症や生活習慣病の予防効果が高い油を

使用することで、脂質の摂取バランスを少しずつ改善していけるのです。

 

たとえば、普段調理用に使用しているサラダ油についても、

一度、どんな材料から絞った油なのかを確認してみましょう。

 

オリーブオイルと同じく、生活習慣病の予防効果があるとされる

ω-9系脂肪酸のキャノーラ油であればよいのですが、

安価なサラダ油には大豆やひまわり油、コーン油など、

どちらかというと生活習慣病の発症を引き寄せてしまうと

考えられている油が使われていることがよくあります。

また、これらがブレンドされて使用されていることもあります。

 

もし、こうしたサラダ油を普段の調理用に使用しているのであれば、

それをキャノーラ油100%の商品やオリーブオイルに変えることで、

脂質のバランスを改善することができるでしょう。

 

ちなみに、大豆油については油分を絞って凝縮された状態にあるので、

このように生活習慣病を引き寄せる作用が強く出てしまうのですが、

納豆などの豆の形でそのまま食べるのであれば、

他の成分のよい作用のほうが強く出ますので、

納豆などを食べる際に心配する必要はありません。

 

■魚嫌いの人には特にお勧め

あるいは、植物性の油でありながら、魚の油と同じω-3系の脂肪酸に分類される

エゴマ油やアマニ油、シソ油の3種類の油を、日常的に使うようにすることも

お勧めできる「食事認トレ」です。

 

魚を食べなくても認知症や生活習慣病を予防する効果を期待できるので、

特に魚が嫌いな人にとっては、ぜひとも日常的に使いたい油と言えます。

 

エゴマ油やアマニ油、シソ油は多少高価なため、

普段の調理用の油として使用するのではなくて、

調味料代わりとして使用したり、少し魚くさい風味が気にならないように

食材に混ぜるなどして使うのがお勧めの使用法です。

 

たとえばドレッシング用の油として使ったり、青菜のおひたしにかけて

使用するなどすれば、効果的に脂質のバランス改善が実現できるはずです。

「認知症予防トレーニング「認トレ」一生ボケない!38の方法 より」

 

日時:2017年10月16日 PM 04:20
【食事認トレ3】「おかずは魚優先」で脂質バランスを改善

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脂質は、脳の神経細胞をはじめ全身の細胞の細胞膜や、DNAをつくる際に必要とされる材料です。ダメージを負った細胞を修復するときにも使われます。

ですから、摂りすぎにも問題がありますが、摂取量を減らしすぎることにも問題があります。

日々の食生活の中で適度な摂取量を維持しながら、身体によい脂質とあまりよくない脂質のバランスを、よいほうに傾けることが重要となります。

また、認知症をはじめとする生活習慣病を予防するには、高齢であればあるほど良質なタンパク質の摂取が必要となります。

 

【食事認トレ3】「おかずは魚優先」で脂質バランスを改善

 

■脂質は摂取量を減らしすぎてもダメ

脂質(脂肪)の中には認知症や各種の生活習慣病を防ぐものと、

発症を促進するものとが混在しています。

 

脂質は、脳の神経細胞をはじめ全身の細胞の細胞膜や、

DNAをつくる際に必要とされる材料です。

ダメージを負った細胞を修復するときにも使われます。

 

ですから、摂りすぎにも問題がありますが、

摂取量を減らしすぎることにも問題があります。

日々の食生活の中で適度な摂取量を維持しながら、

身体によい脂質とあまりよくない脂質のバランスを、

よいほうに傾けることが重要となります。

 

そこで着目したいのが、食事の際の主菜(おかず)の選択です。

 

認知症をはじめとする生活習慣病を予防するには、

高齢であればあるほど良質なタンパク質の摂取が必要となります。

そのため、1日1パックは食べてほしい納豆による植物性タンパク質のほかにも、

主菜で肉や魚を適度に食べて、動物性タンパク質を補給することが求められます。

 

■DHAやEPAをたくさん摂取できるのは魚

このとき、肉か魚かどちらかを選ぶとするならば、

できるだけ魚を選ぶようにすると脂質バランスを改善できます

 

というのは、牛や豚、鶏などの肉には、認知症をはじめとする

各種の生活習慣病を引き寄せやすい「飽和脂肪酸」という種類の脂質が

多く含まれているからです(もちろんササミなどの例外もあります)。

それに対し、魚に含まれる油にはDHAやEPAなど病気の予防効果が高い

ω-3系脂肪酸が多く含まれています。

 

DHAことドコサヘキサエン酸は、脳や神経細胞の発育や機能維持に

不可欠な成分であり、たくさん摂ることで神経細胞がよりスムーズに

情報伝達を行える効果があると考えられています。

また、精神状態を安定させ、記憶力を挙げる効果もあると期待されるなど、

認知症を予防したり、軽度認知障害から回復したりするためには、

ぜひとも摂りたい栄養素と言えます。

 

またEPAことエイコサペンタエン酸については、

動脈硬化や心臓病の強い予防効果があるとほぼ証明されており、

血管の状態を改善して、認知症や各種生活習慣病を予防する効果が見込めます。

 

ずっと魚では飽きてしまいますので、決して毎食でなくともかまわないのですが、

主菜を肉と魚のどちらにしようか迷ったときには極力魚のほうを選ぶことで、

動物性のタンパク質をしっかりと補給しながら、

脂質のバランスの改善も図れるというわけです。

 

必然的に魚を食べる機会が多くなる和食は、こうした意味でも、

お勧めの食事スタイルと言えるでしょう。

「認知症予防トレーニング「認トレ」一生ボケない!38の方法 より」

日時:2017年10月13日 PM 02:50
【食事認トレ2】ボケ予防に理想的な「毎日納豆トレーニング」

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和食の食事に、毎日1パックの納豆を食べるようにすれば、それだけで認知症予防にほぼ理想的な食事となります。大豆に含まれているレシチンという成分は、脳内で記憶力や学習能力を高めるアセチルコリンという神経伝達物質の材料になり、脳細胞の破壊を防いで認知症を予防する効果が期待されています。動脈硬化の予防効果もあるため、生活習慣病全般の予防にもつながります。

また、大豆を納豆菌で発酵させるときにつくられるナットウキナーゼという酵素には、血管に沈着している悪玉コレステロールや中性脂肪を溶かし、血栓を防いで血圧を下げる高い効果があると考えられています。ですから本当は1日1パックどころか、3食すべて食べてほしいくらいですが、1日1回なら夕食時がお勧めです。

 

【食事認トレ2】ボケ予防に理想的な「毎日納豆トレーニング」

 

■納豆は認知症予防のための完全食

 

食事のスタイルで言えば、和食がベスト。

和食の食事に、毎日1パックの納豆を食べるようにすれば、

それだけで認知症予防にほぼ理想的な食事となります

 

納豆は、当然ながら大豆からできていますから、

植物性のタンパク質が豊富です。

 

大豆などの植物性タンパク質は、動物性のタンパク源となる肉や卵などに比べて

コレステロールや脂質の含有量が少なく、糖尿病や脂質異常症を誘発する可能性が

低いタンパク源と言えます。

 

また、大豆に含まれているレシチンという成分は、

脳内で記憶力や学習能力を高めるアセチルコリンという神経伝達物質の材料になり、

脳細胞の破壊を防いで認知症を予防する効果が期待されています。

同じく動脈硬化の予防効果もあるため、生活習慣病全般の予防にもつながります。

 

さらには納豆は大豆を納豆菌で発酵させたものですが、

この発酵のときにナットウキナーゼという酵素がたくさんつくられます。

このナットウキナーゼは、

血管に沈着している悪玉コレステロールや中性脂肪を溶かし、

血栓を防いで血圧を下げる高い効果があると考えられています。

 

つまり、これも動脈硬化を改善して血管の状態をよくすることにつながるので、

認知症や各種の生活習慣病の予防に直結するのです。

 

このように、

納豆は認知症予防のための「完全食」と言っても過言ではない食品です

認知症に日々向かい合っている医師としては、

「納豆は日本が生んだ最高の食べ物である!」

と声を大にして伝えたいほどです。

ですから本当は1日1パックどころか、

3食すべて食べてほしいくらいです。

 

■タレの代わりに認知症や生活習慣を予防する油をかける

 

なお、納豆には通常、専用のタレが付いていますが、

それをそのまま欠けて食べることは控えましょう。

 

控える代わりに、たとえばフィッシュオイルやエゴマ油などのω-3系の油、

あるいはオリーブオイルなどのω-9系の油を少量かけて食べるようにすると、

さらに栄養バランスがよくなります。

 

このω-3系とω-9系というのが、

認知症や各種の生活習慣病を予防する効果があるとした脂質です。

 

ほかにも、ω-3系の油にはアマニ油やシソ油

ω-9系の油にはキャノーラ油などがあります。

あるいは、

抗酸化作用が強いとされる米ぬか油などをかけてもいいでしょう。

 

逆に、牛や豚、鶏などの陸上生物の肉に含まれる油(飽和脂肪酸)や、

植物性でもコーン油や大豆油(ω)-6系、パーム油(飽和脂肪酸)などは、

各種の生活習慣病や認知症、ひいては脳卒中や心筋梗塞なども

引き寄せやすいとされています。

 

動物の脂肪に含まれる飽和脂肪酸や、揚げ油などに使われることが多い

ω-6系の油は、普通に食事をしていると、どうしても摂取量が多くなりがちです。

そこで納豆にかけるタレの代わりに、

もっと多く摂取すべきω-3系やω-9系の油を使うことで、

脂質の摂取バランスをも改善することができるのです。

 

さらには、そうしてかける油をいろいろ変えていくと、

風味が変わるので納豆を飽きずに長く食べ続けることができます。

やはりおいしくないと続きませんし、

同じ食品ばかりが続くと飽きやすくなりますので、

脳に刺激を与える意味でもこうした工夫が効果的です。

 

■1日1回なら夕食時がお勧め

 

なお、納豆は表面積が増えるひき割りタイプがお勧めです。

 

表面積が増えるので、1パックに含まれる納豆菌の数が増え、

ナットウキナーゼなどの有効成分も増えやすいからです。

 

また、「3食すべてで納豆を食べるのはさすがに無理……」という方は、

朝食ではなく夕食の際に食べるよう意識するとよいでしょう。

 

納豆に含まれるナットウキナーゼが血液や血管に作用して改善したり、

血栓の予防効果を発揮したりするには、

食後5時間前後の時間がかかるとみられています。

 

脳の血管が詰まって脳梗塞が起きやすいのは、

夜中の1時から朝の5時くらいの、いわば「魔の時間帯」

であることがよく知られていますので、

その時間帯に合わせて納豆に血栓の予防効果を発揮してもらうには、

夕食時に食べるのがいちばん効果的というわけです。

 

脳梗塞以外の血管が詰まる病気でも同じ原理が働くと予想されますから、

各種の血管病や認知症を防ぐためにも、

夕食時には1パックの納豆を心がけてください。

 

■ワーファリンを使用している人はたべてはいけない

 

ただし、「抗血栓療法」といって、血液をサラサラにする効果のある

ワーファリンという抗血栓薬を飲んでいる人では、

納豆を食べすぎると薬の効果が阻害されてしまうため、

納豆を食べ過ぎないように注意が必要です。

まれに食べる程度であれば問題はありませんが、

ここで推奨しているように毎日1パックも食べるのは禁物です。

 

納豆に含まれる納豆菌には、

ビタミンKという栄養素をたくさんつくり出す作用もあります。

ビタミンKには血液凝固作用があるのですが、

健康な人が食品として摂取する場合には、

ナットウキナーゼなどの血栓予防効果のほうが優っている状態です。

 

しかし、抗血栓療法で使われるワーファリンは、このビタミンKの働きを

抑えることで血液をサラサラにしようとする薬であるため、

納豆を食べすぎるとせっかく抑制しているビタミンKが体内で

たくさんつくられてしまい、薬の効果が相殺されてしまうのです。

この薬を飲んでいる人は、

薬の効果が抑制されると危険な状態になることが多いため、

納豆を食べ過ぎないようにくれぐれも注意してください

(最近では、納豆を自由に食べられるタイプの抗血栓薬も登場しています)。

「認知症予防トレーニング「認トレ」一生ボケない!38の方法 より」

日時:2017年9月19日 PM 04:08
認知症は「生活習慣病の終着駅」。だから、予防するには食生活の改善も必須!

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生活習慣病を持っている患者さんでは、突然死を招く脳卒中や心筋梗塞などの怖い病気が発症しやすいことがよく知られています。

実はそれと同じように、糖尿病や高血圧、脂質異常症、肥満、メタボなどの生活習慣病を持っている患者さんでは、健康な状態の人より認知症の発症リスクが高まります。

認知症は「アルツハイマー型認知症」「脳血管性認知症」「レビー小体型認知症」「その他のタイプの認知症」の4つに大きく分けられますが、このうち、全体の2割程度を占める脳血管性認知症は、脳内での梗塞や出血が直接の原因となって発症する認知症です。

ですから、血管性認知症に限って言えば、脳梗塞や心筋梗塞と発症のメカニズムがほとんど変わらないのです。

 

 

認知症は「生活習慣病の終着駅」。だから、予防するには食生活の改善も必須!

 

■脳卒中や心筋梗塞と同じメカニズムで発症してくる

 

「認知症とは、どんな病気だと思いますか?」と聞くと、ほとんどの方は

「(頭が)ボケて何もわからなくなる病気」と答えます。

つまり、人間のメンタルな部分に問題を生じてしまう病気である、

と答える方が圧倒的多数を占めます。

 

これは、ほとんどの方にとって、認知症が「精神疾患のひとつ」として

認識していることを示しているのでしょう。

 

確かに医学的にも認知症は精神疾患のひとつとして分類されていますし、

最近では対応する診療科もほとんどのケースで精神科となりつつあります。

 

しかし実は、認知症は同じ精神科で扱う他のさまざまな精神疾患とは、

かなり趣を異にする病気です。

 

上記のように「認知症とはどんな病気だと思いますか?」と聞かれたとすれば、

認知症は生活習慣病の終着駅です」と答えます。

 

認知症は確かに精神疾患のひとつでもありますが、

より本質的には生活習慣病であると考えられるからです。

 

しかもさまざまな生活習慣病が、年をとって最後により大きな問題として

表に出てくるときの形態のひとつが、認知症だと考えます。

 

生活習慣病というと、一般的には糖尿病や高血圧、脂質異常症、肥満、

メタボなどを想像されるでしょう。

 

これらの生活習慣病を持っている患者さんでは、突然死を招く脳卒中や

心筋梗塞などの怖い病気が発症しやすいことがよく知られています。

実はそれと同じように、糖尿病や高血圧、脂質異常症、肥満、メタボなどの

生活習慣病を持っている患者さんでは、健康な状態の人より

認知症の発症リスクが高まります

 

その理由は、主に血管にあるのでしょう。

 

生活習慣病を持っている人では、長い年月のあいだに血管が

大きなダメージを受けるので、脳卒中や心筋梗塞などの血管が詰まったり、

破れたりする病気が起きやすくなります。

 

認知症でも基本は同じで、脳内の血管がダメージを受け、

次第にそこから栄養や酸素を受け取りづらくなると同時に、

老廃物を効率よく回収できなくなって、

脳の細胞が弱ってしまうのが発症の遠因として考えられます。

 

また、そもそも認知症は「アルツハイマー型認知症」

「脳血管性認知症」「レビー小体型認知症」

「その他のタイプの認知症」の4つに大きく分けられますが、

このうち、全体の2割程度を占める脳血管性認知症は、

脳内での梗塞や出血が直接の原因となって発症する認知症です。

ですから、血管性認知症に限って言えば、脳梗塞や心筋梗塞と

発症のメカニズムがほとんど変わらないのです。

 

また、全体の6割程度と多数を占める「アルツハイマー型認知症」

発症の背景にも、こうした脳内血管の機能低下があると考えられており、

認知症が脳卒中や心筋梗塞と同じ「生活習慣病の終着駅」

であることを裏付けています。

 

脳卒中や心筋梗塞ではあるとき急激に症状が出てくるのに対し、

認知症ではそれがゆっくりと進行して、人間の認知機能を奪っていく、

という症状の表れ方の違いがあるだけなのです。

 

■食事の影響は大きい

 

ということは、認知症を予防するための方法は、

各種の生活習慣病を予防するための方法とほぼ一致しています

そして生活慣病予防ということは、

日々の食習慣改善についても意識することが非常に大切になります。

「認知症予防トレーニング「認トレ」一生ボケない!38の方法 より」

日時:2017年9月11日 PM 04:57
この栄養をとれば脳と心が元気になる!

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ビタミンB12は脳の機能維持にとても重要です。

研究によると60〜69歳までの24%、70〜79歳までの32%、90歳以上の40%のが、ビタミB12が欠乏しているといわれます。これは年をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。

ビタミンB12の欠乏は、ボケまたはアルツハイマー病の症状に似たような症状を呈します。血液検査では見つけられないような軽度の欠乏でも、ボケのような神経異常を引き起こします。

 

 

この栄養をとれば脳と心が元気になる!

比較的高齢者に足りなくなりがちで、しかも脳の機能に重要な役割を果たし、

さらに補給が欠乏しやすいビタミンについて。

 

≪ビタミンB12が不足すると記憶障害を起こす≫

ビタミンB12は、以前は貧血を治すビタミンとしてしられていました。

これが不足すると悪性貧血という病気になります。

 

かつて、知人が胃ガンの手術をうけ、胃を摘出しました。

幸い再発もなく、経過は順調でしたが、徐々に記憶の障害など

脳の機能に問題が出てきました。

そこで主治医に、

「これはビタミンB12の欠乏の症状ではないか。

むかしはビタミンB12は貧血のビタミンといわれていたが、

いまは脳の機能にとって欠かせないビタミンといわれている」

と話しました。

医師はすぐにビタミンB12を注射し始めました。

するとしだいに記憶などもよくなり、

普通の生活を送ることができるようになりました。

 

ビタミンB12は口から入った場合には、そのままの形では腸で吸収されません。

吸収の際には胃から分泌された内因子という因子と結合する必要があるのです。

このために胃を切除した人は、ビタミンB12が欠乏して貧血を起こすのです。

 

一般にビタミンB類は、1つが欠乏するときには他のビタミンも欠乏していることが多いのです。

 

もちろん、すべてのビタミンが老化防止に必要であることはいうまでもありませんが、

B類のビタミンB12、B6、葉酸は老化を防ぐうえでも、もっとも重要なビタミンとされます。

 

現在60歳以上の高齢者の2割の人に、ビタミンB12の欠乏が見られるということです。

これは年をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。

 

≪血栓を防ぎ脳の機能を維持するビタミンB12≫

さて、もう一つビタミンB類が関係する病気があります。

それはホモシステインという物質による血栓です。

ホモシステインは食べ物の中のメチオニンというアミノ酸からできます。

 

もしビタミンB群のビタミンB12や葉酸があれば、これは分解されます。

しかしビタミンB12や葉酸が欠乏していると、ホモシステインが増え、

その結果、血栓ができ、心筋梗塞や脳梗塞になります。

 

ホモシステインはLDLと一緒になり血管壁にコレステロールを沈着させます。

また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、

血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。

その結果、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞になるのです。

 

さらにビタミンB12は脳の機能維持にとても重要です。

研究によると60〜69歳までの24%、70〜79歳までの32%、

90歳以上の40%のが、ビタミB12が欠乏しているといわれます。

 

コロンビア大学のリンデンバウム教授は、

「ビタミンB12の欠乏は長い間かかって、ゆっくりと進行する。

そして奇妙なことに脳と神経系だけがおかされることがしばしばある」

と言っています。

 

ビタミンB12の欠乏は、ボケまたはアルツハイマー病の症状に似たような症状を呈します。

血液検査では見つけられないような軽度の欠乏でも、ボケのような神経異常を引き起こします。

 

高齢者ではビタミンB12の値が正常値の中に入っていても、

低いほうの境界に近い場合には記憶障害を起こすことが知られています。

 

また別の研究では神経に異常を訴える場合の28%がビタミンB12の欠乏が原因

だということがわかりました。

この場合には貧血などの症状はありませんでしたが、

患者はボケや平衡感覚、精神状態の異常を訴えています。

 

重要なことは血液検査でビタミンB12の欠乏を見つけることは困難だということです。

そのために多くの人はビタミンB12は正常だと判断されてしまいます。

 

異常が見つかったらなるべく早く治療し、ビタミンB12を投与することが大切です。

「ボケない人になる23の方法 より」

日時:2017年8月16日 PM 04:55
40歳からは突然死ケアが必要な理由

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日本人の死因でもっとも多いのは、がんですが、2位が心疾患、3位が肺炎、4位が脳血管疾患、5位が老衰、6位が不慮の事故、7位が腎不全です。

全体のおよそ3割ががんでなくなるので、がんばかりが注目されがちですが、2位の心疾患、4位の脳血管疾患、7位の腎不全は、いずれも血管にかかわる病気。血管の老化からはじまる突然死です。

人間の血管というのは、枝葉の部分にあたる毛細血管から先に老化が始まり、幹にあたる大動脈は50代、60代から急速に老化します。

すでに40代をすぎている方は、今まで何も起こらなかったことに感謝しつつ、いますぐ血管力アップに励みましょう!

 

 

40歳からは突然死ケアが必要な理由

 

血管力はいくつになっても若返りますが、体を老化させる悪い生活習慣から

なるべく早く抜け出したいものです。

「何歳から、血管の老化に気をつけるべきですか?」

「いつ頃から、生活習慣を見直すべきですか?」

と聞かれれば、早いに越したことはないものの、強いて言えば、

「40代が分かれ道です」

と、答えています。

 

理由はいくつかあって、まず、女性の場合、40代にもなると女性ホルモン

「エストロゲン」の分泌能力が衰えはじめています。

血管が老化しないように守ってくれているエストロゲンが減ると、

動脈硬化が進みやすくなるのです。

だから、40代が分かれ道。

 

一方、エストロゲンの恩恵を受けられない男性は、暴飲暴食、運動不足といった

悪い生活習慣を続けていると、すでに20歳前後から動脈硬化が始まっています。

なかには、小学生のころからすでに血管の壁に脂肪などがついている子も。

 

通常、動脈硬化が始まってから血管事故を起こすまでには、10〜20年の開きがあります。

20代、30代から血管が硬く厚くなり、老いはじめているとすれば、40歳くらいになると、

いつ血管事故を起こしてもおかしくないほど、りっぱな動脈硬化が完成してしまうわけです。

 

実際、脳内の細い動脈が切れて出血する「脳出血」、脳動脈にできたコブが破裂して

脳とくも膜の間に出血する「くも膜下出血」が起こるのは、40代、50代がもっとも多いのです。

脳動脈が詰まる「脳梗塞」は、60代から増えます。

 

一方、心臓は、心臓に血液を供給する冠動脈が狭くなる「狭心症」と冠動脈が

すっかり詰まってしまう、「心筋梗塞」が代表的で、どちらも30代から加齢とともに

増え始め、男性では60代、女性では70代がピークです。

 

日本人の死因でもっとも多いのは、がんですが、2位が心疾患、3位が肺炎、

4位が脳血管疾患、5位が老衰、6位が不慮の事故、7位が腎不全です。

全体のおよそ3割ががんでなくなるので、がんばかりが注目されがちですが、

2位の心疾患、4位の脳血管疾患、7位の腎不全は、いずれも血管にかかわる病気。

血管の老化からはじまる突然死です。

 

また、突然死を免れても、血管事故の後遺症で寝たきりに……ということも。

 

寝たきりになる原因のおよそ4分の1が脳卒中なのです。

2番目に多いのは認知症ですが、血管事故がきっかけで認知症を発症することも少なくありません。

 

人間の血管というのは、枝葉の部分にあたる毛細血管から先に老化が始まり、

幹にあたる大動脈は50代、60代から急速に老化します。

幹の部分の老化が大きな血管事故につながるので、幹まで老化する前に若返りに

励まなければなりません。

 

ちょうど人生の折り返し地点にあたる40代は、「若さの消費期限」でもあります。

まだまだ若いと思っているかもしれませんが、体内ではこわい老化がすでに

始まっていると考えたほうがいいでしょう。

 

すでに40代をとっくにすぎている方は、今まで何も起こらなかったことに感謝しつつ、

いますぐ血管力アップに励みましょう!

「人は血管から老化する より」

日時:2017年8月 4日 PM 04:17
心原性脳塞栓症が増えている理由

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心房細動によって、心臓に血のかたまり(血栓)ができてしまいます。しかも、心臓にできる血栓は大きい。それが脳の太い血管を詰まらせてしまうため、脳は大きなダメージを負い、死亡したり、重大な後遺症を残したりする確率が高まるのです。

このように、とても怖い心房細動ですが、多くの人に自覚症状がないのが、さらに不気味なところです。

ですから「心房細動に注意しましょう」といっても難しいのですが、それを意識しておくことで、自覚できることが少しでも多くなればいいと思っています。ちなみに、専門医は、脳梗塞の患者さんを診て原因がわからないときには、真っ先に「発作性心房細動」の可能性を疑います。

 

心原性脳塞栓症が増えている理由

 

心原性脳塞栓症は心臓に原因がある脳梗塞で、近年ではとても増えており、

おそらく近い将来にはこのタイプの脳梗塞がいちばん多くなると思われます。

 

原因で圧倒的に多いのは「心房細動」という不整脈です。

 

この「心房細動」については、特に認識を深めてもらいたいと思っています。

これから、ますます増加すると考えられるからです。

 

不整脈は、心臓の脈が乱れる症状です。

正確に打っている脈がときどき速くなったり、脈が飛んだりする。

そんな経験があるのではないでしょうか。

 

しかし、そういう不整脈は、脳梗塞の原因にはなりません。

 

「心房細動」というのは、心拍と心拍の間が全部バラバラ。

たとえば「タン・タン・タン」という一定のリズムではなく、

「ターン・タ・タンッ」と間隔の幅が、全部違うのです。

 

この心房細動によって、心臓に血のかたまり(血栓)ができてしまいます。

しかも、心臓にできる血栓は大きい。

それが脳の太い血管を詰まらせてしまうため、脳は大きなダメージを負い、

死亡したり、重大な後遺症を残したりする確率が高まるのです。

 

このように、とても怖い心房細動ですが、多くの人に自覚症状がないのが、

さらに不気味なところです。

 

心房細動には、発作性の心房細動と、慢性の心房細動があり、

「慢性心房細動」はいつも脈が乱れた状態なので、

どこかの時点で心電図をとればわかります。

 

しかし「発作性心房細動」は、突然的に起こるので、

発作がないときに心電図をとっても、ぜんぜんわかりません。

しかも、自覚症状のない人が少なくないのです。

 

自覚症状には、動悸とかめまい感とか、気分の不快感などがありますが、

そういう症状がまったくない人がいるのです。

そうなると、もう、お手上げです。

 

ただし、普通の心電図では見つからないけど、

「ホルダー心電図」というお弁当箱のような機械をつけて24時間記録をすると、

見つかる確率は高くなるといわれています。

 

しかしそれでも、24時間以内に発作が起こらなければ、心房細動は見抜けません。

 

だから「心房細動に注意しましょう」といっても難しいのですが、

それを意識しておくことで、自覚できることが少しでも多くなればいいと思っています。

 

ちなみに、専門医は、脳梗塞の患者さんを診て原因がわからないときには、

真っ先に「発作性心房細動」の可能性を疑います。

しかも脳の画像を見て、脳の奥の小さい梗塞ではなく、

脳の表面に大きな梗塞が起こっている場合には、「心房細動」の可能性が高いので、

それに見合った治療を始めるのです。

 

心房細動はなぜ起こるのか

 

ところで、「心房細動」は、なぜ起こるのでしょうか?

 

一つは、臓器の劣化です。

年をとって、心臓も老化するのです。

心臓の壁が繊維化を起こしてきて、働きが鈍る。

これによって、心臓が不規則な痙攣をし、心臓の中に血液が鬱滞(うったい)して、

血栓ができてしまうのです。

 

しかし、やはり高血圧や肥満などの影響も大きいといえます。

 

さらに、若い頃の激しいスポーツもよくないという説もあります。

若い頃には、障害があっても、それに気づかなかった。

しかし、加齢とともに、さまざまな原因が加わって、

それが浮き彫りになってくるというわけです。

 

若い人の話が出たついでに、近年話題になっている「若年性の脳梗塞」について、

お話したいと思います。

この「若年性」というテーマだけで、一冊の本になるくらいなので、

ここでは、ごく簡単にまとめてお伝えします。

 

「若年性脳梗塞」という場合、はっきりと何歳以下という定義はないのですが、

ふつうは40歳とか45歳で区切ることが多いようです。

 

年齢は若くても、高齢者の脳梗塞と共通する原因は、やはり「生活習慣」です。

食生活の欧米化や運動不足、喫煙、ストレスや無理な生活によって、

脳梗塞を起こしやすい状態が、若い人にまで及んでいるのです。

 

しかし、若い人の脳梗塞は、高齢者の脳梗塞氏は別の「特殊な原因」が

含まれていることが、実はとても多いのです。

「脳卒中にならない、負けない生き方 より」

日時:2017年7月21日 PM 05:14
夏の脳梗塞予防は、上手な水分補給で

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夏には水分補給を十分に心がける必要があります。

夏に多い脳梗塞は、脳の血管そのものが狭くなったり、血栓ができたりすることで引き起こされる脳血栓症です。脳血栓症は、普段健康そうにみえていても、脱水症状が引き金となって急に発症します。高齢者に限らず、30〜50歳代の比較的若い世代でも、発作におそわれて倒れることがあるので注意が必要です。

とくに注意したいのは血圧が高めの人です。

脳の細い動脈は影響を受けやすく、血管壁が厚くなると血流が悪化し、詰まりやすくなります。そこに脱水症状が加わることで、血栓ができるリスクが急激に高くなります。

 

夏の脳梗塞予防は、上手な水分補給で

 

◆脳梗塞は夏に多い

脳梗塞は夏に多いということを、ご存知でしょうか。

従来、脳梗塞や脳出血などは、

血圧が上昇しやすい冬に多いとして知られていました。

ところが国立循環器病センターの調査によると、

脳梗塞に限っては夏のほうが多いことがわかっています。

 

そのおもな原因は、脱水症状です。

夏は、気付かないうちに体内の水分が不足がちになるため、

血液の流れが悪化し、血管が詰まりやすくなるのです。

 

夏に多い脳梗塞は、脳の血管そのものが狭くなったり、

血栓ができたりすることで引き起こされる脳血栓症です。

脳血栓症は、普段健康そうにみえていても、

脱水症状が引き金となって急に発症します。

高齢者に限らず、30〜50歳代の比較的若い世代でも、

発作におそわれて倒れることがあるので注意が必要です。

 

◆根底には動脈硬化が

脳梗塞は、多くの場合、その根底には動脈硬化(血管の老化)があります。

加齢とともに、だれでも動脈硬化が起こりますが、それを促進するのが

肥満、高血圧、糖尿病、高脂血症などの生活習慣病です。

こうした病気、その予備段階の人は、脳梗塞のリスクが高いだけに、

夏には水分補給を十分に心がける必要があります。

 

とくに注意したいのは血圧が高めの人です。

脳の細い動脈は影響を受けやすく、血管壁が厚くなると血流が悪化し、

詰まりやすくなります。

そこに脱水症状が加わることで、血栓ができるリスクが急激に高くなります。

 

◆睡眠の前後にも水分補給を

もう一つ大切なことは、睡眠の前後に上手に水分補給を行うことです。

熱帯夜ともなると、大汗をかくことも珍しくありません。

眠っているときは、一般に血圧が低下するため、血液の流れが遅くなり、

血栓ができやすい状態になります。

 

さらに起床する前後からは、血圧が上昇すると同時に、

アドレナリンが分泌されることで、血液が固まりやすくなります。

よって、夏の脳梗塞は睡眠中から起床後の時間帯にかけて、

発症のリスクが高くなります。

 

予防のために、まず寝る前に水を1杯飲むようにしましょう。

また、朝起きたときに水を1杯飲むことも、夏の脳梗塞予防につながります。

とくに血圧が高めの人や、動脈硬化の疑いがある人は、

睡眠前後の水分補給をぜひ心がけて下さい。

 

また、女性は男性に比べて筋肉量が少ないため体内の水分含有率が低いうえに、

汗腺の数が少なめなので体温調節が上手くできないなど熱中症リスクが高い、

という説もあります。

疲れやすい、だるい、食欲が落ちるなどの夏バテ症状を感じたら、

体の中に熱がこもって熱中症になりかけている危険信号だと受け止めて、

すぐに対策を講じましょう。

 

スタミナ不足(夏バテ)の原因はさまざまですが、いずれも糖質やタンパク質、

ビタミン、ミネラルの不足が大きな原因となっているため、食欲がなくても、

少量でも栄養のバランスのとれた食事を心がけることが大切です。

 

夏バテは、主にビタミンB1(うなぎや豚肉、レバー等に多く含まれる)

不足によって起こります。

ビタミンB1はエネルギーの供給だけでなく、

老廃物の代謝にもかかわっています。

B1だけではなく、ほとんどのビタミンB群は、

エネルギーの供給や老廃物の代謝に働いています。

いわば元気の素です。
 

なお、B群は協力しあっていますから、どれが欠けても疲れやすくなります。

したがって一緒にとるのが効果的です。

この点を考慮して、ビタミン剤にはB群がまとめて配合されています。

ビタミン剤は疲れがたまった、いざというときの助っ人です。

 

日時:2017年7月16日 PM 05:01
なぜ、脳梗塞の対処を急ぐのか?

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血液が途絶えてしまえば、わずか数分で、神経細胞は死んでしまいます。すると、その死んでしまった細胞が担当していた体の部位にも障害が現れるのです。

ところが、血液が途絶えた部分の細胞は、一気にすべてが死んでしまうのではなく、一部は生き残っています。そして、短時間のうちであれば、その生き残った細胞は、救済できるかもしれないのです。

脳卒中の治療が一刻を争うのは、ほかにも理由があります。一つは、起こした直後ほど、再発率が高いということ。もう一つは、合併症への対策です。

 

 

なぜ、脳梗塞の対処を急ぐのか?

 

2005年に「t-PA」という脳梗塞の治療薬が認可されました。

大きな期待を受け“夢の治療薬”として登場した薬ですが、その実力はどうなのでしょうか。

 

「t-PA」は、脳の動脈を詰まらせている血栓を溶かして、血流を再開させる薬です。

「血栓溶解薬」といわれ、点滴で血管内に注入します。

 

血液は血管を通って、全身の細胞に、酸素や栄養を届けていることは、おわかりですね。

脳には1500億の神経細胞があるといわれますが、血液が届けてくれる酸素と栄養のおかげで、

脳は活き活きと働き、全身に“指令”を出せるのです。

 

しかし、血液が途絶えてしまえば、わずか数分で、神経細胞は死んでしまいます。

すると、その死んでしまった細胞が担当していた体の部位にも障害が現れるのです。

 

ところが、血液が途絶えた部分の細胞は、一気にすべてが死んでしまうのではなく、

一部は生き残っています。

そして、短時間のうちであれば、その生き残った細胞は、救済できるかもしれないのです。

この救済可能な脳細胞を含む領域を「ペナンブラ」といいます。

 

ペナンブラの語源は、日食や月食の半影から来ています。

早く血流を再開してあげればペナンブラは、助かるかもしれません。

これを救うためにできた治療薬が「t-PA」なのです。

 

ペナンブラ救済のタイムリミットは4時間半。

つまり、脳卒中を発症してから4時間30分以内に「t-PA」を投与しなければ

ペナンブラは死んでしまい、治療しても効果が期待できないばかりか、

かえって脳出血のリスクが高くなり、有害でさえあるのです。

 

脳卒中の治療が一刻を争うのは、ほかにも理由があります。

 

一つは、起こした直後ほど、再発率が高いということ。

再発すれば、ドンドン重症化していくおそれがあるのです。

心原性脳塞栓症やアテローム血栓性脳梗塞の場合は、

特に再発が早く起こりやすいといわれています。

 

もう一つは、合併症への対策です。

 

嘔吐した物などが、気管支に入り、誤嚥性肺炎を起こすことも考えられます。

気管を塞いで窒息すれば休止することもあります。

また、大量の消化管出血もあり得ます。

こうした合併症への対応も、早く入院すればこそ可能になるのです。

 

また、脳梗塞が大きいと、「脳浮腫」という脳のむくみが起こります。

脳は頭蓋骨で囲まれているため、脳がむくんでも外に拡がりようがなく、

脳の内側の「脳幹」の部分に向かって飛び出してきてしまいます。

これを「脳ヘルニア」というのですが、そうなると、どうなるか?

 

「脳幹」は、呼吸や心臓の動き、血液の循環など、生命にかかわる指令を発するところ

ですから、ここが働かなくなれば、呼吸や心臓が止まってしまうこともあるわけです。

 

そうした生命の危機そのものを回避するためにも、脳浮腫を軽減するような薬を、

早く使わなくてはいけないのです。

「脳卒中にならない、負けない生き方 より」

日時:2017年7月 1日 PM 02:01
ストレスは脳卒中の「最後の引き金」になる

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「動脈硬化の危険因子」になるのは、やはり生活習慣です。年を重ねれば、血管も老化し、それだけ脳卒中を起こしやすくなります。

脳卒中の下地ができたところに、何らかの原因が加わって、実際に発症するのですが、ストレスが、その最後の引き金になることがあります。

異常な精神状態になったり、大きなストレスが加わって発症するのは、実際にとても多いパターンです。体の状態がいい人は、そのくらいでは発症しないのですが、ある程度動脈硬化が進んでいたりすると、それが引き金になってしまうのです。

 

ストレスは脳卒中の「最後の引き金」になる

 

 ストレスそのものが脳卒中を引き起こすのではなく、

その“引き金”になり得るということ。

 

「動脈硬化の危険因子」になるのは、やはり生活習慣です。

 

動物性脂肪の多い食事や運動不足、喫煙、お酒の飲み過ぎなど、

日々の良くない生活が「死の四重奏」といわれる高血圧、糖尿病、

脂質異常症、肥満(メタボ)をつくっています。

もちろん、ストレスも少なからず絡んでいると考えられますが、

あくまでもそれは間接的にという範囲でしょう。

 

「脳卒中の危険因子」には、自分ではどうにもできない要素もあります。

生まれつき動脈瘤があるとか、心臓の構造に問題があるとか、

人種や性別の問題もあります。

年を重ねれば、血管も老化し、それだけ脳卒中を起こしやすくなります。

 

脳卒中が「多因子疾患」といわれるのは、このようなさまざまな

原因が積み重なって発症に至るからです。

 

脳卒中のこうした下地ができたところに、何らかの原因が加わって、

実際に発症するのですが、ストレスが、その最後の引き金になることがあります。

 

脳卒中を発症した40代、50代の若い患者さんに、

「ストレスについて、思い当たることはありませんか?」

と話を聞くと、こんな返事が返ってきます。

 

「慢性的に寝不足でした」

「締め切りのある仕事で、いつもプレッシャと闘っていました」

「仕事は楽しかったのですが、毎日忙しくて残業が多く、

ストレスはあったと思います」

「実は会社が倒産し、お先真っ暗の状態でした」

「夫婦ゲンカで妻が家を飛び出て、その間に倒れました」

 

これは、ごく一例ですが、このように異常な精神状態になったり、

大きなストレスが加わって発症するのは、実際にとても多いパターンです。

 

体の状態がいい人は、そのくらいでは発症しないのですが、

ある程度動脈硬化が進んでいたりすると、

それが引き金になってしまうのです。

 

ストレスは、不整脈も発生しやすくします。

ストレスの刺激から心房細動の発作を起こし、

結果的に脳卒中を起こしてしまう人もいるのです。

「脳卒中にならない、負けない生き方 より」

日時:2017年6月30日 PM 04:35
「バランスの乱れ」が脳卒中を呼ぶ

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食べ物だけの話ではなく、「バランス良く」ということが、健康考える上での大きなポイントだと考えています。

現代人の生活を見ていると、何事においても“極端過ぎる”傾向があり、それが健康を害する大きな原因になっているように思えます。

「一つの食品を偏って食べすぎる」「お酒を飲み過ぎる」「働き過ぎる」「スポーツで体に負荷をかけ過ぎる」など、振り子の針が大きく振れたような生活をしています。

バランスを欠けば、どこかに必ず無理が生じます。体は正直ですから、無理をしたひずみは、必ずどこかに現れてくるのです。

 

「バランスの乱れ」が脳卒中を呼ぶ

 

いうまでもなく、「自分の健康は自分で守る」のが基本です。

 

しかし、世間でもてはやされる健康法の中にはかなり極端で、

とうてい容認できないものもあります。

 

たとえば、「炭水化物はなるべく摂らない」とか

「肉をたくさん食べたほうが長生きできる」という説。

確かに、そういう健康法が体に合う人もいるのかもしれませんが、

正直、多くの人にとって有益な情報とは思えません。

 

肉類にはアラキドン酸という成分が含まれますが、これを摂り過ぎると、

どう考えても血が固まりやすく、血栓ができやすくなります。

「国民栄養調査」を見ても、動物性脂肪の摂取量の多さが、

脳卒中や心筋梗塞の増加につながっていることは明らかです。

 

つまり、肉類の食べ過ぎは、脳卒中の予防の面からしても、危険なのです。

 

だからといって、肉類をまったく食べないというのも問題です。

 

結局、最終的には、肉も魚も、野菜も果物も、米や麦などの穀類も、乳製品も、

「バランス良く」摂り、しかも「食べ過ぎない」ということに尽きるのです。

 

食べ物だけの話ではなく、この「バランス良く」ということが、

健康考える上での大きなポイントだと考えています。

 

現代人の生活を見ていると、何事においても“極端過ぎる”傾向があり、

それが健康を害する大きな原因になっているように思えます。

 

「一つの食品を偏って食べすぎる」「お酒を飲み過ぎる」「働き過ぎる」

「スポーツで体に負荷をかけ過ぎる」など、振り子の針が大きく振れたような

生活をしています。

 

バランスを欠けば、どこかに必ず無理が生じます。

体は正直ですから、無理をしたひずみは、必ずどこかに現れてくるのです。

 

「バランス良く」というのは、「中庸」とか「ほどほど」という言葉に

置き換えられます。

 

「中庸」は孔子の「中庸の徳たるや、それ至れるかな。民鮮(すく)なきこと久し」

という言葉が元になっているといわれます。

 

その意味は、

 

「何事においても、過不足なく、ほどほどに生きられる人は、

人徳としては最高のものである。やり過ぎるのも良くないし、

かといって、遠慮し過ぎるのもよくない。

しかし、そのようにバランスよく行動できる人は少なくなった」

 

というもの。

孔子の時代から、すでに「バランスのいい人は、少なくなった」というのですから、

現代人が“偏った生活”に陥っているのも仕方がないのかもしれません。

「脳卒中にならない、負けない生き方 より」

 

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各栄養素にはそれぞれ役割があり、互いに作用し合って初めて

「栄養」として働きます。

 

栄養素は現在、知られているだけでも約50種類あるといわれています。

まだはたらきが解明されていない成分も多数あると考えられるため、

実際はそれ以上になるでしょう。

多種類の栄養素が機能を発揮し、効率よく利用されるしくみが

ヒトの体には整っています。

しかしこれは、裏を返せばヒトはひとつの栄養素だけでは生きていけない

ということにほかなりません。

たとえば、糖質がエネルギーに変わるにはビタミンB群などが必要で、

ビタミンB群が活性化するには各種のアミノ酸やミネラルが必要、…

というように、栄養素を利用するにはほかの栄養素の働きが不可欠です。

よく、ヒトは1人では生きられないといいますが、

栄養素もひとつだけでは機能しません。

 

ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。

いわば元気の素です。

また、ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると、

動脈硬化の原因として新しく注目されているホモシステインが

増えるといわれています。

さらに、ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、

ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒に

バランスよく摂ることがとても重要なのです。

日時:2017年6月29日 PM 02:57
脳や神経に不可欠なビタミンB12 栄養化学研究所所長 村上幸雄

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数々のユニークさを持つことから、ビタミンB12に着眼し、40年以上研究を続けてきました。その結果、ビタミンB12は作用の点でも、ほかに類を見ないビタミンであることがわかりました。

ビタミンB12は、もともと悪性貧血を防ぐビタミンとして知られています。それと同時に、脳神経系への働きにも深くかかわっています。

元京都大学医学部の亀山正邦教授は、健康な高齢者の脳と比較して、認知症の方の脳では、含まれるビタミンB12が4〜6分の1に低下していたと報告しています。

 

 

脳や神経に不可欠なビタミンB12 栄養化学研究所所長 村上幸雄



ビタミンというと、一般には、野菜など植物性食品に多く含まれる

というイメージが強いようです。

しかし、実は、動物性食品にしか含まれないビタミンもあります。

それはビタミンB12です。

 

ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には

広く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。

 

ただし、おもしろいことに、納豆やみそ、たくあんなど、

日本に古くからある保存食には、植物性でも例外的に

ビタミンB12が含まれています。

これは、発酵の過程でビタミンB12が作られるためと考えられます。

 

ビタミンB12を電子顕微鏡で見ると、鮮やかな赤色の結晶が見えます。

こんな鮮やかな色のビタミンは、ほかにありません。

 

また、ビタミンB12は、ほかのビタミンとはケタ違いに分子量が大きいのです。

たとえば、ほかのビタミンを人間一人が乗る飛行機にたとえると、

ビタミンB12は、それが何機も飛びたてる航空母艦なみの大きさです。

 

こういった数々のユニークさを持つことから、ビタミンB12に着眼し、

40年以上研究を続けてきました。

その結果、ビタミンB12は作用の点でも、

ほかに類を見ないビタミンであることがわかりました。

 

ビタミンB12は、もともと悪性貧血を防ぐビタミンとして知られています。

血液細胞が正常につくられるには、ビタミンB12が必要だからです。

それと同時に、脳神経系への働きにも深くかかわっています。

 

根本的な作用に目を向けると、ビタミンB12は、

体内のすべてのたんぱく質を修復する働きを持っています。

とりわけ、脳や神経には、ビタミンB12は不可欠なのです。

 

脳や神経が働くときは、神経線維同士の間を情報伝達物質

というものが行き来します。

二本の神経線維で一単位となるその部分は「シナプス」と呼ばれます。

シナプスが豊富できちんと機能している場合、脳や神経の働きはよくなります。

 

ところが、年齢とともに、あるいは認知症などの病気によって、

シナプスは次々にこわれていきます。

ビタミンB12には、そのこわれたシナプスを修復する作用があるのです。

 

ビタミンB12は、水溶性(水に溶ける)ですが、

脂肪成分となじみやすい構造をもっています。

脳は、たんぱく質とともに脂肪成分を多く含む器官です。

そのため、ビタミンB12はたやすく脳に入り、修復作用を発揮します。

 

元京都大学医学部の亀山正邦教授は、健康な高齢者の脳と比較して、

認知症の方の脳では、含まれるビタミンB12が4〜6分の1に

低下していたと報告しています。

認知症とビタミンB12の深い関係を示唆する研究結果といえます。

 

大量にとるほど効果を発揮

 

ビタミンB12の必要所要量は、厚生労働省によると、

成人で1日2.4マイクログラム(1マイクログラムは百万分の1グラム)

とされています。

これは悪性貧血を起こさないための最低量で、少し余裕をみて、

必要量を1日5マイクログラムとする説もあります。

 

これらは「欠乏症を防ぐ」ための摂取量ですが、まったく違う観点から、

1日に3000マイクログラムのビタミンB12をとるよう提唱しています。

脳神経系への積極的な作用を期待するには、このレベルのとり方が必要だからです。

 

これだけ多量のビタミンB12は、食品からは到底とれません。

そこで、おすすめしたいのが、大量のビタミンB12が手軽にとれる

「脳ビタミン食品」です。

 

この食品は、朝晩1包ずつとれば、1日に3000マイクログラムの

ビタミンB12がとれるようになっています。

なお、大量にとっても、弊害がないことが、医学的にハッキリ確認されています。

 

水溶性ビタミンであるビタミンB12を大量にとっても、

体内で働かずに排泄されるのではないかという見方もありますが、

それは違います。

 

ビタミンB12は、最終的には尿中に排泄されますが、

それまでの間、体内でさまざまな働きをします。

ビタミンB12の場合、とくに1000マイクログラム以上の大量をとると、

一種の押し込み効果(ある成分を大量にとることにより、

吸収率が増す効果)により、吸収、利用率が高まります。

 

脳を活性化する成分として、近ごろではダイズなどに含まれる

PS(ホスファチジルセリン)というものが話題になっていますが、

ビタミンB12には、脳内でPSを作る働きもあることがわかっています。

 

脳ビタミン食品には、ビタミンB12とともに、他のビタミンB群、ビタミンE、

セレン、コエンザイムQ10、イチョウ葉エキスといった多種類の有効成分や

機能性食品が配合されています。

それらにの相乗作用によっても、脳神経系への幅広い効果を発揮するものと思われます。

 

脳ビタミン食品は、物忘れや認知症、記憶力や集中力の向上に役立ちます。

また、腰痛や手足のしびれなどが改善した人もいます。

 

超高齢社会を目前にしたいま、元気でイキイキと年を重ねるために、

ビタミンB12に注目していただきたいと思います。

「健康雑誌安心 より」

日時:2017年4月25日 PM 04:54
老化を感じ始めたら脳と神経のビタミン

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動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。

老化物質(ホモシステイン)が動脈の壁に沈着すると、酸化される過程で血栓を引き起こし、血管を傷害して動脈硬化を引き起こすのです。また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。

その結果、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞の危険性が高まるといわれています。

 

老化を感じ始めたら脳と神経のビタミン

 

今から60余年前、アメリカの月刊誌『リーダーズダイジェスト』は、

“赤いビタミン(ビタミンB12)が悪性貧血の患者を救う特効薬だ”と報じて

センセーショナルな話題を提供しました。

以来、“ビタミンB12”は、世界的に研究者の注目を集め、

それに関連した研究にはいくつものノーベル賞が与えられてきました。

そして今では、ビタミンB12は、悪性貧血のみならず神経や免疫系にも

効果があることが明らかになり、高齢者のうつや認知症の予防等に

利用されています。

 

食べ物に含まれるビタミンB12は、そのままの形では吸収されません。

胃から分泌された内因子と結合する必要があるのです。

このために胃を切除した人では、ビタミンB12が欠乏して貧血を

おこすことがあります。

 

また、現在60歳以上の人の20パーセントでビタミンB12の欠乏が見られます。

これは歳をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。

血液検査では見つけられないような軽度のビタミンB12の欠乏でも、

認知症に似た神経異常を引きおこすことがあります。

とくに高齢者では、ビタミンB12の値が基準値の範囲にあっても、

それが下限値の場合には、記憶障害をおこすことが知られています。

近年、日本人の死因の上位占めているガン・心筋梗塞・脳血管系の疾患、

そして高血圧症などの生活習慣病の多くは、戦後、日本人の食生活が欧米化し、

動物性食品を多くとるようになったことに起因すると言われています。

長寿のためには、動物性食品を控えた方が良いという事ですが、

一方では動物性食品を摂らないことからビタミンB12を摂取できなくなる

恐れがでてきます。

 

ビタミンB12を摂取できないことで、脳のビタミンとしての作用が

欠落してしまうという深刻な問題も起きています。

 

ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には多く含まれますが、

原則として植物性食品には含まれません。

植物性でも例外的に、納豆やみそなど発酵食品、のりなどの海藻に含まれます。

 

ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善

あるいは促進する作用があります。

同時に、動脈硬化の原因となるホモシステインや活性酸素(ふえすぎると

体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を少なくする働きも持っています。

 

ビタミンB12は胃の内因子という糖たんばくと結合し吸収されますが、

年齢とともに胃が小さくなったり胃の状態が悪くなったりして、

内因子が少なくなりビタミンB12の吸収が悪くなってしまうのです。

しかし、ビタミンB12は大量に摂ることで浸透圧の原理による押し込み効果

によって胃の内因子と関係なく吸収されることが分かっています。

吸収率を高めるビタミンB12摂取量の目安は1000μg(マイクログラム)以上と

考えられています。

さらに、主に動物性食品にしか含まれないというビタミンなので、

野菜中心の食生活の人や、ダイエットをしているなど食事の量が少ない人は、

ビタミンB12を補った方が良いとされています。

胃の病気、加齢、ストレスなどでも不足します。

 

ビタミンB12や葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、

動脈硬化を生じることがわかっています。

また、ビタミンB12は、脳の萎縮を食い止めるために重要な脳細胞のタンパクと

核酸(DNA)の生合成を司っています。

新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、

「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。

その結果若さにもつながると考えられます。

 

ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの

栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。

日時:2017年4月15日 PM 02:35
ホモシステインと動脈硬化

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ビタミンB12や葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。
ホモシステインはLDLと一緒になり血管壁にコレステロールを沈着させます。
また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。
その結果、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞になるといわれています。
さらに、ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。

 

 

ホモシステインと動脈硬化

 

ビタミンB6、B12、葉酸などはホモシステインの代謝に関していることが

明らかになっています。

ホモシステインとは、タンパク質の代謝過程でできるアミノ酸の一種であり、

血液中に堆積して動脈硬化を引き起こすため、心筋梗塞などの心臓疾患や

脳卒中を招く危険因子とされています。

 

代謝の過程でビタミンB6が不足するような状態になると、

ホモシステインからシステインへと分解する代謝の流れにトラブルができて、

肝臓でホモシステインが余ってしまい、

結果的に血中に流入するホモシステイン酸が上昇してしまいます。

その結果、血液を固める血小板を凝集したり、単球の吸着を進めたりして、

動脈硬化を促進してしまいます。

 

多くできた血中ホモシステインが動脈硬化、心筋梗塞、脳卒中のリスクが

高くなることが報告をされていて、関心を集めています。

 

肝臓の中で、葉酸やビタミンB12が不足してもホモシステインからメチオニンが

つくられる代謝の流れが低下して血中ホモシステイン値が上昇してしまいます。

 

女性では閉経後にホモシステイン酸の値が高くなりやすいと言われていますし、

腎不全があるとホモシステインの排泄障害もおこるので血中のホモシステイン濃度は

高くなりやすいとも言われています。

 

ホモシステイン酸は、酸素や水と反応し活性酸素が発生します。

酸化される過程が進行し、そのプロセスでフリーラジカルがさらに多く発生してしまい、

そうなってくると、これが血管内皮にトラブルを起こし、血管拡張物質の働きを抑えるので、

血管の柔軟性を薄い血管を硬直させます。

 

動脈瘤などがあると状況は一層深刻になってきます。

血中ホモシステイン濃度が高い場合、血小板が過剰に凝集し、

血管内壁を埋めてしまう場合があります。

 

こうした状態で血液は破裂するリスクも生じてしまいます。

心臓の血管がつまれば心筋梗塞、脳の血管がつまれば脳梗塞という重篤な症状を

招いてしまいます。

このようにして血栓症が引き起こされると血管壁の平滑筋細胞の増殖が引き起こされ、

血管の動脈硬化が進行していきます。

 

<ホモシステインとは>

ホモシステイン(homocysteine)は、血中に存在するアミノ酸の一種です。

必須アミノ酸であるメチオニンを代謝していく上で産生される中間代謝物で、

ホモシステインからは再度メチオニンが作られたり、美白に関わるシステインや、

エネルギー産生に関わるα-ケト酪酸の前駆体になる等、重要な役割を担っています。

しかし、1969年にボストンの医師が先天的に血中ホモシステイン濃度の高い患者において

若年期に動脈硬化や血栓性病変があることを発見して以降、多くの学者が 研究を始め、

ホモシステインが心疾患等の危険因子になり得ることを明らかにしました。

文部科学省の大規模コホート研究においても、血清ホモシステイン値が高い人ほど

循環器疾患による死亡率が高くなることがわかりました

(基準値は3.7〜13.5μmol/L ファルコバイオシステムズHPより)。

 

<ホモシステイン代謝を高めるための栄養素>

ホモシステイン濃度を上げない(蓄積させない)ためには、ホモシステインから

先の代謝経路へと誘導していく必要があります。

代謝の補佐役を担うのが、「葉酸、ビタミンB12」、「ビタミンB6」等の

栄養素だと言われているため、これらの栄養素が不足すると

ホモシステイン値が高くなると考えられています。

 

<腸内環境も大事>

腸内細菌はヒトと異なり「葉酸」、「ビタミンB12」、「ビタミンB6」等の

ビタミンを産生することが知られています。

ビタミン含有食品の積極的な摂取も必要ですが、腸内環境を整え、

細菌の力を最大限に借りることが本来のあるべき姿でしょう。

さらに、ビタミンB12は胃壁から分泌される因子(タンパク質)と結合して

吸収されるので、胃や腸の機能も同時に整えることも重要です。

 

アルツハイマー型認知症の本当の原因とは?

 

1990年にアミロイドβを脳神経細胞に溜め込む原因は、悪玉アミノ酸である血中の

ホモシステイン酸であることがマウスの研究や認知症患者のデータから解明されました。

そしてその原因は、高齢化に伴い、肝臓や腎臓の機能障害により、

有害物質のホモシステイン酸が腎臓でろ過されず、血液と一緒に脳内へ運ばれ、

認知症の原因となるアミロイドβを誘導、脳に蓄積させるということが明らかになりました。

米国で実施された研究結果では70歳以上の高齢者で血中のホモシステイン酸値が高い人は、

アルツハイマーを発症する危険性が8年間で2倍になると報告しています。  

日時:2017年4月13日 PM 04:47
脳梗塞になると起こる「全体症状」と「局所症状」

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  急に意識がなくなり、倒れてそのまま……

  という印象が強い脳梗塞ですが、

  じつはさまざまな症状があります。

  注意深く体調を見極めることが、

  早期発見のカギです。

 

 

 

 

脳梗塞になると起こる「全体症状」と「局所症状」

 

頭痛、めまい、動悸などを起こす「全体症状」

 

隠れ脳梗塞は症状が出ませんが、脳梗塞の症状は大きく分けて2つあります。

 

ひとつは「全体症状」で、頭痛、めまい、ふらつき、動悸などがそれにあたります。

また、高血圧も大きく影響します。

血圧が上がったとき、脳内に必要以上に血液が行き過ぎてしまうと困ります。

ですから、脳にある血管はぎゅっと収縮します。

ところが、動脈硬化があって収縮するのが遅れると、頭に血流が行き過ぎてしまい、

それで頭痛が起こります。

これは全体症状のひとつです。

 

逆に、血圧が下がったときに動脈硬化があると、今度は血管が拡張してくれません。

血圧が下がるということは、血液が十分に脳に行かないということ。

その状態で拡張が遅ければめまい、ふらつきが起こります。

 

頭が痛いという患者さんを診察し、血圧を測ると血圧がいつもと違って高いことがあります。

さらに調べていくと、頭の中に梗塞や出血があった人がかなりいます。

 

夜中に胸がドキドキして一晩中、まんじりともしなかった、

言いようのない不安感に襲われた、という症状が出る人もいます。

 

血管が詰まった場所で違う「局所症状」

 

もうひとつは、「局所症状」です。

これは脳梗塞によってダメージを受けた脳の部分によって、症状が異なります。

脳には物事を行うための地図があり、その領域によって受ける影響が違うのです。

 

局所症状には、筋力低下、運動の失調、知覚障害、冷え、

視野の欠損といった症状が見受けられます。

また、なんとなくつまずく、車の運転中に理由もなくぶつかるということもあります。

手足のしびれや、手が動かしづらく不器用になったという状況も要注意です。

 

ボケの原因は隠れ脳梗塞にもあった

 

脳の地図の中には、計算や記憶を司る領域もあります。

若いうちは脳が十分に働き、さっと計算ができ、さまざまなことを覚えることができます。

ところが、年齢を重ねるにつれて隠れ脳梗塞が起こってくると、

その働きが徐々に阻害されていくことになります。

すると、今まで簡単にできていた計算ができなくなったり、

人の顔を覚えることができなくなったりしてしまうのです。

要はボケてしまった状態です。

 

「年をとったのだから忘れっぽいのは仕方がない」とのんきに構えていると、

隠れ脳梗塞が進行し、ボケもひどくなることがあります。

 

脳の神経細胞は再生しませんが、地図の領域は広げることができるのです。

領域が広がれば、ダメージを受けた部分をフォローすることができます。

 

また、刺激を受けることも効果的です。

いくつになってもひきこもらず、積極的に外に出て、人と関わっておしゃべりをしてください。

 

<脳梗塞が起こる場所によって症状が異なる!>

 

前頭葉(ぜんとうよう)

運動機能の中枢、運動言語中枢、精神機能中枢がある。

脳梗塞になると起こる症状

人の名前が思い出せない、物事に興味や関心がなくなる、手足のマヒが出るなど

 

頭頂葉(とうちょうよう)

あらゆる感覚の中枢がある。

温冷覚、空間認識、左右認識も含まれる

脳梗塞になると起こる症状

計算がヘタになる、暗証番号が思い出せない、手探りの動作が苦手になるなど

 

後頭葉(こうとうよう)

視覚中枢がある。

脳梗塞になると起こる症状

階段を踏み外す、物をつかみそこなう、自分の傘がどれかわからないなど

 

小脳(しょうのう)

運動機能の中枢、操作記憶がある。

脳梗塞になると起こる症状

筋力の低下、ろれつが回らない、目を閉じて立っていられない、字がヘタになるなど

 

側頭葉(そくとうよう)

記憶、聴覚、嗅覚、感覚言語の中枢がある。

脳梗塞になると起こる症状

同じことを繰り返し言う、名前を呼ばれてもすぐに気づかない、低い小声が聞き取りにくいなど

「「隠れ脳梗塞」を見つけて脳梗塞を防ぐ より」

日時:2017年4月 5日 PM 04:53
隠れ脳梗塞・脳梗塞が起こる原因は脳の動脈硬化

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隠れ脳梗塞は脳梗塞への予備軍といえます。

では、なぜ脳梗塞は起こるのでしょうか。

動脈硬化は、生活習慣、過度のストレスなど、

さまざまな理由で血管が傷ついたときに、

体が自分で治そうとすることで起こります。

傷ついたままだと血管が破れてしまうわけですから、

それを防ぐためにカサブタのような状態を作り、

硬くしてしまうのです。

硬くなった血管は、狭く、もろくなってしまいます。

 

隠れ脳梗塞・脳梗塞が起こる原因は脳の動脈硬化

 

血液が行き渡らないと脳の神経細胞が破壊される

 

脳梗塞は、脳の血管が詰まり、血液が行き渡らなくなることで、

脳細胞が壊死してしまう病気です。

 

血液には脳を含め、体中に酸素を送る役割があります。

その通り道である血管が詰まると、その先には酸素は行き渡りません。

脳の神経細胞は、たった5分の酸欠でその部分が破壊されてしまいます。

 

このため、大きな血管で脳梗塞を起こすと、脳に重大なダメージが与えられ、

命の危険にさらされるのです。

 

また、一命を取りとめたとしても、マヒや言語障害、

認知症などの後遺症が残る場合があるのです。

 

ただ、血流が悪くなっても、それが命や運動機能に重大な影響を

及ぼさないこともあります。

 

たとえば、田んぼが干上がる過程を想像してみてください。

水をせき止めたとしても、急に田んぼは干からびません。

徐々に干上がり、ところどころにぺんぺん草が生えてきます。

この時点でぺんぺん草を抜き、水を流し込めば、田んぼはよみがえります。

 

田んぼは脳、水は血液、隠れ脳梗塞がぺんぺん草です。

早く気づいて処置すれば、脳は無事のままだというわけです。

 

脳梗塞が起こる原因は脳の動脈硬化

 

では。なぜ脳の血管が詰まるのでしょうか。

その原因は動脈硬化です。

動脈硬化は、生活習慣、過度のストレスなど、さまざまな理由で

血管が傷ついたときに、体が自分で治そうとすることで起こります。

傷ついたままだと血管が破れてしまうわけですから、それを防ぐために

カサブタのような状態を作り、硬くしてしまうのです。

硬くなった血管は、狭く、もろくなってしまいます。

 

やわらかい砂利道をトラックが踏んだらベコベコになってしまいます。

そこに近所の人が自前の土や材料を持ってきて、

修理したらガチガチになってしまうでしょう。

動脈硬化はそんな修理作業と同じです。

 

硬く、もろくなった血管がついに破れると、脳出血を起こし、

血栓ができて詰まると、脳梗塞になるのです。

 

脳梗塞、脳出血などを合わせた呼び名が、「脳卒中」です。

脳卒中は脳の血管疾患の総称で、脳梗塞もその一種ということになります。

 

脳梗塞や脳出血が起こりやすい動脈

 

脳梗塞や脳出血が起こりやすい部分があります。

太い血管から細い血管に移ろうとするとき、逆流してしまうような角度があったり、

まっすぐな血管から、横に血管が分かれているような場所です。

 

内頸動脈、前大脳動脈、中大脳動脈、後大脳動脈、脳底動脈などから派生する

非常に細い血管(穿通枝)です。

 

とくにレンズ核線条体動脈は、別名「脳卒中動脈」と呼ばれるほど梗塞が多く出現する部分です。

 

ただし、隠れ脳梗塞は太い血管から分かれて細い血管になり、いちばん細い毛細血管になる手前の、

髪の毛ほどの太さの細動脈という部分にもっとも多いように思われます。

 

また、近年では脳の血管ではなく、首の動脈硬化によって起こる脳梗塞が

30〜40代の比較的若い層に増えてきています。

「「隠れ脳梗塞」を見つけて脳梗塞を防ぐ より」

日時:2017年4月 2日 PM 04:22
高血圧の人は要注意!動脈硬化・大動脈瘤・大動脈解離

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太い血管で動脈硬化が進むと、血管内壁の弾力性が低下し、

さまざまな異常が起こりやすくなるのです。

大動瘤・大動脈解離、どちらも放置すると、血管が破裂して

大出血を起こす、命に関わる重大な病気です。

とくに高血圧は、動脈硬化の原因になるだけでなく、

血管が膨らんだり、亀裂が入ったりする要因ともなるので

十分な注意が必要です。

 

 

高血圧の人は要注意!動脈硬化・大動脈瘤・大動脈解離

 

血管にできたこぶが裂ける・破裂する

 

大動脈瘤や大動脈解離も、

突然死をまねく血管事故の筆頭にあげられます。

高齢社会に伴い、この大動脈瘤を持つ患者さんが

心筋梗塞の患者さんと同様に増えています。

 

大動脈とは、心臓から出て胸部、腹部に至る、

体の中心を走る最も太い血管です。

太さは胸部で直径約3cm、腹部でも約2cmはあります。

その太い血管で動脈硬化が進むと、血管内壁の弾力性が低下し、

さまざまな異常が起こりやすくなるのです。

 

老化してもろくなった血管内壁に高血圧、脂質異常症、喫煙などの要因が加わり、

こぶのように膨らんだ状態になるのが大動脈瘤。

そして、血管内壁の一部に亀裂が入り、剥離を起こした状態が大動脈解離です。

どちらも放置すると、血管が破裂して大出血を起こす、命に関わる重大な病気です。

とくに高血圧は、動脈硬化の原因になるだけでなく、血管が膨らんだり、

亀裂が入ったりする要因ともなるので十分な注意が必要です。

 

大動脈瘤の好発部位

 

動脈流は、大動脈のどこにでも発生する可能性がありますが、

最も多いのは腹部大動脈。残りは胸部大動脈に起こり、

胸部大動脈の中では上行大動脈(じょうこうだいどうみゃく)に

最も多く発生します。

 

大動脈瘤☆こんなときは要注意!

 

最近非常に増えているのが、血管が裂ける大動脈解離です。

次の症状がある場合は、すぐに医療機関を受診するか、

救急車を呼びましょう。

 

<6つのチェックポイント!>

 

□ものが飲み込みにくい(嚥下障害)

□かすれ声になる

□咳、血痰、喀血

□血便

□胸や背中、腹部に激痛がある

□息苦しい、呼吸困難、ショック状態

 

大動脈瘤 破裂

緊急手術を受けても死亡率30〜50%

大動脈 解離

2週間放置していると死亡率75%

「動脈硬化を予防する!最新治療と正しい知識 より」

日時:2017年3月15日 PM 05:07
睡眠は量より質が重要。横になるだけで血管が楽になる

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睡眠は脳と体の疲労回復、特に大脳のメンテナンスには

必要不可欠です。

そして、心臓と血管を回復させる重要な時間でもあるのです。

就寝・起床時刻を一定にするほか、休日前の夜更かし、

休日の寝坊や昼寝のしすぎは避けましょう。

毎朝、太陽光を浴びることも体内時計の調整に効果的です。

体内時計が整って昼間と夜間のメリハリがついてきます。

 

睡眠は量より質が重要。横になるだけで血管が楽になる

 

寝ている時間がもったいない!という人もいますが、

そんなことはありません。

睡眠は脳と体の疲労回復、

特に大脳のメンテナンスには必要不可欠なのです。

そして、睡眠は眠った時間の長さではなく、

いかに熟睡するかが大切なのです。

 

私たちの体は、24時間自律神経の働きにより、

睡眠時も呼吸や心拍が止まることなく機能しています。

昼間は、体を活動的にする交感神経が優位に働き、

体温が高く、心拍も増えて血圧も上がります。

睡眠中は、体を休息させる副交感神経が優位になり、

体温が下がり、血管が広がって心拍数も血圧も低下します。

つまり、睡眠は心臓と血管を回復させる重要な時間でもあるのです。

 

そこで、良質な睡眠を得るために就寝、

起床時刻を一定にすることを心がけましょう。

毎日同じ時刻に寝起きしていると、

体内時計が整って昼間と夜間のメリハリがついてきます。

昼間は活動レベルが高くなり、

夜間は低くなってぐっすり眠れるようになります。

 

<眠れないパターンを知る>

不眠症の種類は、

次の4つのパターンに分けられます。

まずは、眠れないパターンを知りましょう。

睡眠の背後に心身の病気が潜んでいない場合、

生活リズムを変えることでずいぶん症状は改善できます。

就寝・起床時刻を一定にするほか、

休日前の夜更かし、

休日の寝坊や昼寝のしすぎは避けましょう。

毎朝、太陽光を浴びることも

体内時計の調整に効果的です。

 

<不眠症の種類>

・入眠障害・・・寝つきが悪い

・中途覚醒・・・夜中に目が覚める

・熟眠障害・・・眠りが浅い

・早期覚醒・・・早く目が覚める

「動脈硬化を予防する!最新治療と正しい知識 より」

日時:2017年3月10日 PM 04:21
歩くなら早朝よりも夕方!週2回、1日20分のウォーキング

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 ウォーキングはジョギングに比べて、

 心臓への負担を減らせ、

 膝や腰にかかる衝撃などが少ないため

 体にやさしい有酸素運動です。

 継続できる時間帯がベストですが、

 血管事故が起こりやすい早朝よりも夕方、

 脂肪は空腹で運動したほうが効率的に燃焼するため、

 食前のほうがよいでしょう。

 

歩くなら早朝よりも夕方!週2回、1日20分のウォーキング

 

血管を柔らかくしなやかに保つために、

「週2回、1日20分のウォーキング」をすすめています。

それ以上の回数・時間を行えるのであれば、

それに越したことはありませんが、

週2回、1日20分の有酸素運動で十分だと考えています。

 

有酸素運動にはジョギング、水泳、エアロビクス、ゴルフなどもありますが、

手軽に実行できるのはウォーキングでしょう。

有酸素運動を行うとブラジキニンという物質が分泌されるとともに、

一酸化窒素の生産も増加して血管が拡張するのです。

その結果、血管の抵抗がなくなり、末梢の血液循環がよくなり、

血圧が下がります。

 

ウォーキングは、継続できる時間帯がベストですが、

血管事故が起こりやすい早朝よりも夕方、

脂肪は空腹で運動したほうが効率的に燃焼するため、

食前のほうがよいでしょう。

天気の悪い日や体調が優れない日は休みましょう。

 

ウォーキングの効果

 

ウォーキングはジョギングに比べて、

心臓への負担を減らせ、

膝や腰にかかる衝撃などが少ないため

体にやさしい有酸素運動です。

いろいろな健康効果をもたらしますが、

血管に対しては、

次の6つがあげられます。

 

《ウォーキングの6大効果》

 

1. 血液循環がよくなる

2. ミルキングアクションが活性化する

3. 血管が拡張して血圧が下がる

4. 内臓脂肪が燃焼する

5. 新しい血管が増える

6. 食後血糖値が下がる

 

息が切れず。

笑顔で鼻歌が歌えるくらいのペース!

胸を張り、背筋を伸ばし、

歩幅を広げ、テンポよく!

 

※ふくらはぎのミルキングアクション

心臓は血液循環のポンプ役ですが、ふくらはぎ(腓腹筋)も

ポンプ約として働きを果たしています。

心臓は血液を全身に押し出す働きはあっても、

下半身の静脈の血液を吸い上げる機能はありません。

そこで活躍するのがミルキングアクション(乳搾り作用)です。

ふくらはぎを中心とした筋肉の収縮によって、

下半身の静脈の血液が心臓へ環流するのを助ける働きです。

ふくらはぎが「第二の心臓」といわれるゆえんです。

運動によってふくらはぎの筋肉が収縮すると、周囲の血管が圧迫されて、

静脈の血液が上へ上へと押し出されます。

これを繰り返すことで、バケツリレーのように血液を心臓に還流させるのです。

ミルキングアクションによって末端から心臓へ戻る血液の流れがよくなると、

全身の血液循環が活性化して血圧が下がります。

「動脈硬化を予防する!最新治療と正しい知識 より」

日時:2017年1月 9日 PM 04:18
健康長寿の秘訣は“脚”にあり!ふくらはぎのミルキングアクション

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ミルキングアクション(乳搾り作用)は、ふくらはぎを中心とした筋肉の収縮によって、下半身の静脈の血液が心臓へ環流するのを助ける働きです。

「第二の心臓」といわれるふくらはぎは、筋肉が伸び縮みするとことで筋ポンプの作用が働き、血管に圧力をかけ、血液の流れをスムーズにしています。

筋ポンプ作用が弱くなると、血液が上方向へいくことができず血流が悪くなってしまいます。

 

 

健康長寿の秘訣は“脚”にあり!ふくらはぎのミルキングアクション

 

心臓は血液循環のポンプ役ですが、ふくらはぎ(腓腹筋)も

ポンプ役として働きを果たしています。

心臓は血液を全身に押し出す働きはあっても、

下半身の静脈の血液を吸い上げる機能はありません。

そこで活躍するのがミルキングアクション(乳搾り作用)です。

ふくらはぎを中心とした筋肉の収縮によって、

下半身の静脈の血液が心臓へ環流するのを助ける働きです。

ふくらはぎが「第二の心臓」といわれるゆえんです。

 

運動によってふくらはぎの筋肉が収縮すると、周囲の血管が圧迫されて、

静脈の血液が上へ上へと押し出されます。

これを繰り返すことで、バケツリレーのように血液を心臓に還流させるのです。

静脈には竹の節のように所々に「ハ」の字の形をした弁があり、

静脈血が一方向にしか流れない“逆流防止構造”になっており、

末端から心臓へ、表在部分から深部の方向へ流れる仕組みになっています。

ミルキングアクションによって末端から心臓へ戻る血液の流れがよくなると、

全身の血液循環が活性化して血圧が下がります。

 

第二の心臓、ふくらはぎのメカニズム

 

筋肉が伸び縮みするとことで筋ポンプの作用が働き、

血管に圧力をかけ、血液の流れをスムーズにしています。

筋ポンプ作用が弱くなると、

血液が上方向へいくことができず血流が悪くなってしまいます。

 

《仕事中も時々歩いて、ミルキングアクション》

 

水分補給も忘れずに!

 

いちばん手軽で簡単にミルキングアクションを

活性化させるのが“歩く”ことです。

仕事中も時々休憩をとってオフィス内を歩きまわり、

意図的にふくらはぎを動かしましょう。

水分補給を怠り長時間座ったままでいると

静脈に血栓ができやすくなり、

エコノミークラス症候群を引き起こします。

 

《階段の上がり下りで、ミルキングアクション》

 

つま先部分だけで歩くと危険。

足裏全部を床につけて歩く。

 

階段の上り下りは、

ミルキングアクションを活性化する立派な運動です。

駅やオフィスなどでは

エレベーターやエスカレーターを使わず、

あえて階段を使いましょう。

脚のむくみ、冷えなどの解消に効果的です。

太ももの大腿四頭筋を引き締め、

ダイエット効果も期待できます。

「動脈硬化を予防する!最新治療と正しい知識 より」

日時:2017年1月 9日 PM 03:51
せっかちな性格は、心筋梗塞を起こしやすい

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 あなたはせっかちな性格ではありませんか?

 血管や心臓にストレスなどの悪影響を与える性格や

 行動パターンには、次のような特徴があります。

 当てはまるものをチェックしてみましょう。

 心筋梗塞は、働き盛りに頻発し、社会的な損失も

 大きいので、家庭でも職場でも責任ある立場の人は

 十分注意するようにしましょう。

 

 

せっかちな性格は、心筋梗塞を起こしやすい

 

性格と血管の関係を指摘したのは、アメリカの心臓病科学者である

マイヤー・フリードマンとレイ・ローゼンマン。

彼らは3000人以上の男性を対象に調査した結果、

心筋梗塞になりやすい性格傾向を解明し、

それを「タイプA行動パターン」と名づけたのです。

 

タイプAとは、せっかちで時間に対する切迫感が強く、

性格的には競争的、攻撃的、野心的で、行動的には機敏、性急で

常に多くの仕事に巻き込まれている、いわゆる猛烈社員タイプ。

日本では敵意や攻撃性はあまり表に出されず、

仕事中毒といわれるような“過剰適応”が

日本人的なタイプAと考えられています。

 

タイプAだと交感神経が優位になりやすく、

血管が収縮して血圧が上昇しやすくなります。

さらに、中性脂肪や血糖値を上昇させるアドレナリン、

コルチゾールなどのホルモンが分泌されて

脂質異常症や高血糖が続くと、動脈に負担がかかって

心筋梗塞に陥りやすくなるのです。

これと反対のおっとりとした性格の「タイプB」と比べると、

心筋梗塞の発症率が約2倍高いといわれています。

心筋梗塞は、働き盛りに頻発し、社会的な損失も大きいので、

家庭でも職場でも責任ある立場の人は十分注意するようにしましょう。

 

あなたはせっかちではありませんか?

「タイプA」度を知る

 

あなたはせっかちな性格ではありませんか?

血管や心臓にストレスなどの悪影響を与える性格や

行動パターンには、次のような特徴があります。

当てはまるものをチェックしてみましょう。

 

《10のチェック項目!》

□ 食べるスピードや歩くスピードが人よりも速い

□ 仕事が予定通りに進まないとイライラする

□ 時間を効率的に使うことに喜びを感じる

□ いくつものものごとを同時に考えたり行動したりする

□ 競争心が強く、何事にも負けず嫌い

□ 並んで順番を待つのが嫌いである

□ 結論を先まわりして人の言葉に口をはさむことが多い

□ いらだちをすぐに言葉や態度にあらわす

□ 責任感が強く、やるべきことは必ずやりとげる

□ 爆発的に早口でしゃべる

 

《結果》

思い当たる項目が多いほど、

「タイプA」的な性格が強く、

血管と心臓にストレスを

かけている可能性があります。

「動脈硬化を予防する!最新治療と正しい知識 より」

日時:2017年1月 3日 PM 04:24
9〜10時は“魔の時間帯”。就寝前と起床時にコップ1杯の水

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血管事故が起こりやすい“魔の時間帯”。

それは、起床後2時間以内。

起床とともに交感神経の活動が盛んになるため血圧は急激に上昇し、負担がかかって血栓ができやすくなります。

また、睡眠中の寝汗などで体の水分が失われ、脱水症状になっています。

心筋梗塞や脳梗塞を防ぐために、就寝前と起床後に水をコップ1杯飲みましょう。

 

9〜10時は“魔の時間帯”。就寝前と起床時にコップ1杯の水

 

水分を十分とらずに脱水症状になるとドロドロ血液となって、

心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まります。

脳梗塞で倒れる原因は減量や過労などによる脱水症状があります。

特に高齢者の場合、喉の渇きを感じにくいので注意が必要です。

日中の外出などで体を動かしたときや、夏はもちろん冬でも

暖房が効いた部屋に長くいるときなどには、十分に水分補給をしましょう。

ただし、心臓や腎臓の病気のある患者さんは、水分制限が必要な場合があります。

飲水については主治医に相談してください。

血管事故が起こりやすい“魔の時間帯”というのがあります。

それは、起床後2時間以内。

起床とともに交感神経の活動が盛んになるため血圧は急激に上昇し、

負担がかかって血栓ができやすくなります。

また、睡眠中の寝汗などで体の水分が失われ、脱水症状になっています。

心筋梗塞や脳梗塞を防ぐために、就寝前と起床後に水をコップ1杯飲みましょう。

 

喉が渇いたら水、汗をかいたら塩もとろう

 

水分補給は一度にたくさん飲むのではなく、

1回コップ1杯(150〜250ml)の量をこまめにとり、

1日約1.5リットルを目安に。

アルコールやカフェインを含まない常温の水。

汗をかいたら塩分のあるスポーツドリンク(経口補水液)で、

熱中症や脱水症を防ぎます。

 

水分補給のタイミング!

 

□ 起床時

□ 朝・昼・晩

□ 食後2〜3時間

□ 家事の後、歩いた後

□ スポーツ時とその前後

□ アルコールを飲んだとき

□ 入浴の前後

□ 就寝前

「動脈硬化を予防する!最新治療と正しい知識 より」

日時:2016年12月26日 PM 05:11
激怒は血管のストレス、適度な怒りはストレス発散になる

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日々蓄積されるストレスは心身に大きな影響を及ぼします。重要なのはストレスは回避するのではなく、上手に解消してストレスをため込まない、ということ。次の「三つのR」を意識して、ストレスを上手に解消しましょう。

ストレスをためない「三つのR」

Rest(レスト):休息・休養

Recreation(レクリエーション):趣味

Relaxation(リラクセーション):リラックス

 

 

激怒は血管のストレス、適度な怒りはストレス発散になる

 

動脈硬化を予防・改善する生活習慣のうち、ストレス対策がもっとも難しいでしょう。

恐怖や不安、緊張といった過度なストレスは、心筋梗塞や脳梗塞の引き金になるわけですが、

ストレス解消のために始めた運動や趣味なども「〜しなければならない」と義務になったら、

それが心理的なストレスになるのです。

 

健康ブームもあって、マラソン大会に出るのが生きがいになっている市民ランナーは大勢います。

趣味ならそれを否定することはできませんが、健康維持のために走ることはすすめたくない行為です。

ジョギング中に心筋梗塞になる人も少なくありません。

激しい運動は血管へのストレスとなるのです。

 

「極端な怒りを覚えた患者さんは、その2時間以内に心臓発作を発症するリスクが

通常より8.5倍も高くなる」という研究結果も報告されています。

一方、「適度にに怒る男性は、怒らない男性より脳梗塞になりにくい」という報告もあります。

 

ストレスをためない「三つのR」

 

日々蓄積されるストレスは心身に大きな影響を及ぼします。

重要なのはストレスは回避するのではなく、

上手に解消してストレスをため込まない、ということ。

次の「三つのR」を意識して、ストレスを上手に解消しましょう。

 

Rest(レスト):休息・休養

仕事は必要以上に引き受けない・抱え込まないことが

ストレスをためないコツです。

仕事(オン)と休む(オフ)を切り替えて、

心身を休ませる日をつくりましょう。

 

Recreation(レクリエーション):趣味

映画、読書、絵画鑑賞、トレッキング、スポーツなど、

仕事以外で楽しむことをしてみましょう。

会社や家庭以外の居場所や、

新しい仲間ができたりするのも楽しいものです。

 

Relaxation(リラクセーション):リラックス

自律神経などを整える、

呼吸法、アロマオイル、音楽など、自分にとっての

リラックス方法で、ゆったりした時間を過ごしましょう。

「動脈硬化を予防する!最新治療と正しい知識 より」

日時:2016年12月24日 PM 03:39
血管事故を防ぐ入浴法は?

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38〜41度程度の自分で快適に感じる温度の湯につかると、リラックスして副交感神経が優位になり、血管が拡張します。しかし、43度以上の熱い湯は刺激が強く、交感神経が興奮して血管が収縮し、血圧が上がりやすくなります。熱い湯は、血液を固める血小板の働きが活発化して血栓ができやすくなります。長時間熱い湯につかっていると、汗をかいて脱水状態になってドロドロ血液になります。

半身浴は、風邪をひいてしまうこともあるので冬場は控えるほうが無難です。入浴の前後にはコップ1杯の水分補給をしましょう。

 

 

お風呂はぬるま湯で血管を開く!熱い湯、長湯は血管にダメージ

 

本来、入浴は体の芯から温めて脳と体の疲労を回復させる効果があります。

そのため入浴後には心身ともに癒され、湯冷めをしないように寝床に入ればすっと眠れます。

 

1日の最後の入浴は、自分の好きなスタイルで至福の時間を楽しみたいという人も多いでしょう。

ただし、湯の温度には注意が必要です。

38〜41度程度の自分で快適に感じる温度の湯につかると、

リラックスして副交感神経が優位になり、血管が拡張します。

しかし、43度以上の熱い湯は刺激が強く、交感神経が興奮して血管が収縮し、

血圧が上がりやすくなります。

熱い湯は、血液を固める血小板の働きが活発化して血栓ができやすくなります。

長時間熱い湯につかっていると、汗をかいて脱水状態になってドロドロ血液になります。

 

浴槽入浴は、胸のあたりまでにとどめ、肩や首は手で湯をかけて温めましょう。

心臓の負担を減らすために、みぞおちまでの半身浴をすすめる人もいますが、

体が温まるまでに時間がかかりすぎて風邪をひいてしまうこともあるので

冬場は控えるほうが無難です。

 

血管事故を防ぐ入浴法は?

 

38〜41度の少しぬるめの湯に5から15分程度入り、

体が内側からポカポカしてくる感覚が得られたらそれで十分です。

入浴の前後にはコップ1杯の水分補給をしましょう。

「動脈硬化を予防する!最新治療と正しい知識 より」

日時:2016年12月20日 PM 04:39
寒い日は、首の頸動脈を温めるマフラーは必需品

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ご高齢の家族を持つ人は、入浴時は声をかけ合うことも重要です。動脈硬化、不整脈、高血圧、糖尿病などの人も、ヒートショックの影響を受けやすいので注意が必要です。

冬場の外出時には、コート、帽子、マフラー、手袋を着用し、寒暖差に対する体の負担を軽減しましょう。家の中で装着してから外出すれば、血管の中の血液が急に冷やされないので、血管にストレスをかけずにすみます。

居間から浴室、寝室からトイレへの移動には、首と足を冷やさないように、浴室全体を温めるなどの工夫をしましょう。

 

 

急激な寒暖差にご用心!ヒートショックが突然死をまねく

 

入浴中に心配が停止して、救急搬送されて亡くなられる人は、

全国に年間1万7000人いると推測されています。

そのうち約8割は、65歳以上の高齢者です。

 

日本では浴室は北側にあることが多く、冬場では暖かい部屋から廊下、脱衣所、

浴室、浴槽へ移動する際、温度差が20度以上になることもまれではありません。

このような急激な温度変化(寒暖差)に心臓や血管は弱いのです。

鳥肌を立ててブルブル震えながら熱い湯につかれば、血圧の急激な上昇・下降

という大きな変動が起こり、血管事故が起こりやすくなるのです。

しかも、首まですっぽり熱い湯につかると水圧で心臓や肺が圧迫されます。

その結果、意識を失って浴槽内で溺れたり、長湯しているうちに熱中症のような

状態になったりします。

このような状態を「ヒートショック」といいます。

 

動脈硬化、不整脈、高血圧、糖尿病などの人も、ヒートショックの影響を

受けやすいので注意が必要です。

高齢者の家族を持つ人は、入浴時は声をかけ合うことも重要です。

 

手袋とマフラーが血管事故を防ぐ

 

冬場の外出時にも、急激な温度変化からヒートショックが起こりやすくなります。

コート、帽子、マフラー、手袋を着用し、寒暖差に対する体の負担を軽減しましょう。

家の中で装着してから外出すれば、血管の中の血液が急に冷やされないので、

血管にストレスをかけずにすみます。

このような生活習慣の積み重ねが、血管事故の予防につながります。

 

冬場の血管事故や突然死は、浴室・トイレで起こりやすい

 

暖かい部屋から浴室(入浴中の突然死、12〜1月が多い)、

寝室からトイレ(冬の深夜、室温は20度以上の温度差)への移動。

急激な温度変化(寒暖差)が、血管事故を引き起こします。

ガウンなどを羽織る、靴下やスリッパをはくなど、首と足を冷やさないように、

入浴前に浴槽の蓋を開けて、浴室全体を温めるなどの工夫をしましょう。

「動脈硬化を予防する!最新治療と正しい知識 より」

日時:2016年12月15日 PM 04:17
100歳まで切れない、詰まらない、タフな血管をつくる

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動脈硬化の危険因子は遺伝的な要因もありますが、高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙、ストレスといった、いずれも毎日の生活習慣と密接にかかわっています。

そのため生活習慣を改善することで、血管年齢は若返らせることが可能なのです。

動脈硬化とは“血管の老化”ですから、血管が硬くなることは防ぎようのない自然現象なのですが、血管が硬くても、健康長寿を実践している元気な人たちはたくさんいます。

 

 

100歳まで切れない、詰まらない、タフな血管をつくる

 

血管年齢は基本的に加齢とともに高くなっていくのが普通です。

実年齢よりも血管年齢が高い(血管が硬い)場合、その原因として考えられるのは、

1.血管の素材そのものが硬くなる「器質的原因」と、

2.血管が機能的に硬くなる「機能的原因」のふたつです。

 

まずは、自分にとっての原因が何かを考えることが肝心です。

 

動脈硬化の危険因子は遺伝的な要因もありますが、高血圧、糖尿病、脂質異常症、

喫煙、ストレスといった、いずれも毎日の生活習慣と密接にかかわっています。

そのため生活習慣を改善することで、血管年齢は若返らせることが可能なのです。

すでに動脈硬化が進行している中高年者であっても、生活習慣を改善することで

心筋梗塞や脳卒中などによる“突然死”を防ぐことも可能です。

動脈硬化とは“血管の老化”ですから、血管が硬くなることは防ぎようのない自然現象なのです。

しかし、血管が硬くても、健康長寿を実践している元気な人たちはたくさんいます。

うまく使えば血管年齢は若返るのです。

 

血管そのものが硬くなる器質的壁硬化、一時的に硬くなる機能的壁硬化

 

血管年齢が実年齢よりも高かった場合、肝心なのはその原因を考えることです。

血管が硬い原因には、血管の素材そのものが硬くなる「器質的壁硬化」と、

血管が一時的に硬くなる「機能的壁硬化」のふたつのタイプがあります。

 

器質的壁硬化では、

1.血管が硬くなる、

2.血管の壁が厚くなる、

3.血液の通り道(血管の内腔)が狭くなる、

という三つの変化が起こります。

その原因となる加齢による動脈硬化、脂質異常症、糖尿病などが改善されないと、

ますます動脈硬化が進みます。

 

一方、機能的壁硬化では、血圧が高かったり、ストレスで血管が緊張すると、

血管は硬くなります。

また、食べ過ぎや飲みすぎ、運動不足などを続けていると、器質的壁硬化と

機能的壁硬化が互いに悪影響を与え合って悪循環をまねきます。

しかし、生活習慣病を改善することで、どちらもよい影響を与え合い、

両方とも改善される好循環をまねきます。

 

なお、遺伝や体質などが原因の場合には、専門医に相談してください。

 

《血管が硬くなるふたつの原因》

ある時点における血管が硬くなる原因には、次のふたつがあります。

 

血管そのものが硬くなるもの「器質的原因」

● 加齢による動脈硬化、脂質異常症、糖尿病など

 ・血液中の脂質や糖質などが過剰になり、血液内壁で異常な組織(プラーク)を形成する。

 ・手軽に食べられるファストフードやインスタント食品の利用が増え、

   濃い味付けや高カロリー、糖質過多などになりやすくなっている。

 

血管が一時的に硬くなるもの「機能的原因」

● 高血圧、ストレス、交感神経の緊張、

  寒さ(血管の収縮)、不眠、喫煙など

 ・血管の中の圧力が高くなると、血管の壁が硬くなる。

 ・交感神経の緊張やストレスを受けると、血管か収縮して血管の壁が硬くなる。

「動脈硬化を予防する!最新治療と正しい知識 より」

日時:2016年12月13日 PM 04:15
ストレスは血管に三つの悪影響を及ぼす

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恐怖や不安などの精神的ストレスを強く感じると、交感神経が緊張して血管を収縮させるとともに、血液を固まりやすくする血小板の働きを活性化させ、粘性の高いドロドロ血液にします。それが慢性化すると、血管壁への刺激が強くなり、動脈硬化になるのです。さらに、ストレスは活性酸素も発生させ、動脈硬化を助長します。加えてストレスによりノルアドレナリンが分泌されると、血圧や心拍数が上がり、血管を収縮させます。そのため血管や心臓に負担がかかり、動脈硬化になりやすい体になるのです。

ストレスは血圧が上昇する、血液が固まりやすくなり血栓ができやすくなる。血管壁が損傷して不安定プラークを形成する。という三大悪影響をもたらします。

 

 

ストレスは血管に三つの悪影響を及ぼす

 

動脈硬化はあらゆる要因が引き金となって起こっています。

一見、ストレスとは関係なさそうに思えますが、密接に関係しているのです。

実際、2011年の東日本大震災後、急性冠症候群が増えたことが明らかになっています。

 

どうしてかというと、恐怖や不安などの精神的ストレスを強く感じると、

交感神経が緊張して血管を収縮させるとともに、血液を固まりやすくする

血小板の働きを活性化させ、粘性の高いドロドロ血液にするからです。

それが慢性化すると、血管壁への刺激が強くなり、動脈硬化になるのです。

さらに、ストレスは活性酸素も発生させ、動脈硬化を助長します。

加えてストレスによりノルアドレナリンが分泌されると、血圧や心拍数が上がり、

血管を収縮させます。

そのため血管や心臓に負担がかかり、動脈硬化になりやすい体になるのです。

ストレスは血圧が上昇する、血液が固まりやすくなり血栓ができやすくなる。

血管へ区が損傷して不安定プラークを形成する。

という三大悪影響をもたらします。

 

※ノルアドレナリン

別名「怒りのホルモン」ともいわれる神経を興奮させる神経伝達物質。

※不安定プラーク(破れやすいタイプ)

内部の「リピッドコア」と呼ばれる脂肪の塊が大きく“温泉卵”のように柔らかくてプルプル。

 

交感神経と副交感神経の主な働き

 

体の同じ器官に対して相反する作用をする「交感神経(活動、緊張・興奮、ストレスが

あるとき)」と「副交感神経(休息、睡眠、リラックスしているとき)」という、ふたつの自律神経が

バランスをとることで、健康維持ができています。

 

震災後の避難所生活で急増。ストレスからくる急性冠症候群

 

2011年3月の東日本大震災後、急性冠症候群が増加していたことが明らかになっています。

急性冠症候群とは、急性冠動脈閉塞により引き起こされる不安定狭心症、急性心筋梗塞、

心臓突然死といった心血管疾患の総称です。

震災後に多発した原因としては薬剤の欠乏、寒冷な気候、保存食からの塩分摂取の増加、

避難所生活などでのストレスや運動不足などが続き、交感神経の活性化により血圧や脈拍が

急上昇したことがあげられます。

さらに、冠動脈攣縮がプラーク破綻に関与していることも指摘されています。

被災地以外でも、繰り返し流された被災地の映像を目の当たりにした多くの人が心身への

緊張がかかり、動悸や不眠、不安、恐怖症状などの急性ストレス障害を発症したのです。

過度なストレスは、心筋梗塞や脳梗塞などの引き金になります。

震災後に血管疾患による突然死が増加したり、死に至らなくても血管疾患の患者数が

増えたりすることも明らかになりました。

「動脈硬化を予防する!最新治療と正しい知識 より」

日時:2016年11月26日 PM 04:15
動脈硬化とは“血管の老化”。体内のあらゆる場所で起こる

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動脈硬化は、簡単にいえば“血管の老化現象”です。

血管の老化が加齢とともに進んでいくのは仕方のない

ことですが、最近は若い人でも動脈硬化が進行している

ケースが増えています。

動脈硬化の若年化によって、30〜40歳代で心筋梗塞や

脳卒中を発症する人も珍しくありません。

動脈硬化が進行しても、命に関わる血管事故を

起こすまで、ほとんど自覚症状がありません。

そのため、「サイレントキラー」と呼ばれ世界中で

恐れられています。

 

 

動脈硬化とは“血管の老化”。体内のあらゆる場所で起こる

 

動脈硬化とは、文字どおり「動脈が硬くなる」こと。

加齢とともに動脈が老化して硬くなると、その特性であるしなやかさが失われ、

血液をうまく送り出せず、心臓に負担をかけてしまいます。

血管が硬くなると、もろくなり破れやすくもなります。

また、血管の内側が狭くなると、必要な酸素や栄養がいきわたらず、

臓器や組織が正しく機能しなくなります。

血管が詰まると、臓器や組織に血液が流れず、壊死してしまうこともあります。

 

動脈硬化はその起こり方や起こる部位によって「アテローム動脈硬化(粥状動脈硬化)」

「メンケベルグ型動脈硬化」「細動脈硬化」の三つのタイプに分けられます。

 

この中でも、日本人に急増しているのが「アテローム動脈硬化」で、

一般的に動脈硬化と呼ばれているものです。

現在、日本人の死因の上位を占めている狭心症や心筋梗塞などの「虚血性心疾患」や、

脳卒中と呼ばれている脳梗塞・脳出血・くも膜下出血などの「脳血管疾患」の多くが、

アテローム動脈硬化を引き金に起こっています。

 

動脈硬化の種類

動脈硬化はその起こり方や起こる部位によって、次の3つのタイプに分けられます。

 

●突然死の引き金となる「アテローム動脈硬化」

大動脈や能動脈、心臓に血液を供給する冠動脈など、比較的太い血管に起こる。

アテロームとは、ドイツ語で「腫れもの」という意味。

内膜と内弾性板が接するところにLDL(悪玉コレステロール)などがたまると、

脂肪でできたドロドロの“おかゆ”のような塊(プラーク)となって、

血管壁が脂厚して血管の内腔が狭くなる。

 

●カルシウムが石灰化する「メンケベルグ型動脈硬化」

大動脈や下肢の動脈、頸部の動脈に起こりやすいのが、

メンケベルグ型動脈硬化。

中膜にカルシウムがたまり、石灰化して起こる。

中膜が硬く、もろくなり、血管壁が破れることもある。

 

●細い動脈に起こる「細動脈硬化」

脳や腎臓、目などのごく細い動脈に発生する。

外膜・中膜・内膜の3層全体がもろくなり、血管が破裂して出血することもある。

高血圧が長く続いて、引き起こされることが多い。

 

※動脈の構造

動脈は、内側から内膜、中膜、外膜の3層構造になっています。

強くしなやかな弾力性のある血管を維持するために、柔軟性を保つ成分である

コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸、収縮を行う血管平滑筋細胞などからできています。

「動脈硬化を予防する!最新治療と正しい知識 より」

日時:2016年11月23日 PM 04:34
動脈硬化に効く「かかとの上下運動」

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動脈硬化は、生まれたときから始まっています。

この世に生を受けた瞬間から、心臓は休む間もなく動き続け、

動脈は全身に血液を送っています。ですから、動脈は年齢を

重ねるほど疲弊し、硬くなっていくのです。40歳を過ぎるころ

にはどんな人の血管も多かれ少なかれ動脈硬化が起きています。

動脈硬化を防ぐには、なによりも食事に気を付けて、

よく歩くことが大事です。

加えて、お勧めしているのが「かかとの上下体操」です。

簡単な体操ですので、日常生活に取り入れてみては

いかがでしょうか。

 

 

ふくらはぎを刺激して全身の血流を促し動脈硬化に効く「かかとの上下運動」

 

動脈硬化の進行は生活習慣でまったく異なる

 

動脈硬化はなぜ起こるのでしょうか。

その最大の原因は、加齢です。

 

動脈硬化を高齢者の病気だと思っている人もいるかもしれませんが、そうではありません。

動脈硬化は、生まれたときから始まっています。

この世に生を受けた瞬間から、心臓は休む間もなく動き続け、動脈は全身に血液を送っています。

ですから、動脈は年齢を重ねるほど疲弊し、硬くなっていくのです。

40歳を過ぎるころにはどんな人の血管も多かれ少なかれ動脈硬化が起きています。

 

それに拍車をかけるのが、生活習慣です。

脂肪の多い食事や運動不足、喫煙などによって血管にプラークがたまると、

血管の内腔が狭くなったり血栓ができたりして、動脈硬化は悪化します。

 

生活習慣の健康への影響は、沖縄を見るとよくわかります。

 

沖縄は、かつては世界的に有名な長寿県でした。

ところが、2000年に男性の平均寿命が全国4位から26位に転落して以降、

肥満率は男女ともに全国一。

男性の65歳未満の死亡率もトップです。

 

この背景には、生活習慣の変化があります。

伝統的な沖縄の食事から欧米食への急速な移行と、車社会による運動不足が、

沖縄の人たちの健康状態をこれだけ変えてしまったのです。

 

足のむくみが改善しウエストも細くなった

 

ですから、動脈硬化を防ぐには、なによりも食事に気を付けて、よく歩くことが大事です。

 

加えて、お勧めしているのが「かかとの上下体操」です。

 

これは、簡単な体操です。

次の三つの作用によって、効率的に足の血流を改善します。

 

1.足の血液量を増やす

足の筋肉は動いていないときはあまり血流を必要としませんが、

歩いたり走ったりするとたくさんの血液が必要になります。

かかとの上下体操でふくらはぎの筋肉を使うと、それだけで足の血流が増えます。

 

2.心臓に血液が戻りやすくなる

足の筋肉(主にふくらはぎ)には、重力によって下にたまった血液を心臓の戻す働きがあります。

かかとの上下体操を行うと、ふくらはぎの筋肉がポンプのように働いて、

たまった血液を上に押し流します。

 

3.一酸化窒素(NO)が増えて血流がよくなる

静脈の内側の内皮細胞からは、血管を拡張したり血液を固まりにくくする

NO(エヌオー)が産生されます。

かかとの上下体操で血管内皮が刺激されると、NOの産生が高まり血流がよくなります。

 

足の血流が良くなれば、むくみや間欠性跛行(しばらく歩くと足が痛くなり歩けなくなるが、

少し休むと痛みが止まるという症状)のような下肢の症状が改善し、全身の血流もよくなります。

 

かかとの上下体操を毎日行い、ウエストが細くなった女性(60代)もいます。

そこまでの効果は考えていませんでしたが、ふくらはぎだけでなく腹筋も使われて、

おなかが引き締まったのでしょう。

 

かかとの上下体操は、いつ行っても構いませんが、朝晩、30回ずつ行うといいでしょう。

 

《かかとの上下体操のやり方》

 

その1:立って行う

イスや机に手をおき、体がぐらつかないことを確認してから、かかとを上げ、指先で立つ。

リズミカルにかかとをしっかり上下させる。

朝晩、30回行う。

 

その2:座って行う

イスに座り、かかとを上げる。

リズミカルにかかとをしっかり上下させる。

気付いたときにいつでも行うとよい。

「血管がぐんぐん若返る最強療法 より」

日時:2016年11月22日 PM 02:00
動脈硬化になる時期を、先送りすることを心がける

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動脈硬化が起こる最大の原因は、

なんといっても「加齢」。

これは、誰もが動脈硬化の原因を持っている

ということになります。

動脈硬化が「遅く起こるか」「早く起こるか」

という違いだけなのです。

ですから、「動脈硬化になる時期を、出来るだけ

先送りにする」ということが大切なのです。

 

◆◆ 動脈硬化になる時期を、先送りすることを心がける ◆◆

 

「血管が衰えること」とは、いったいどのような状態なのでしょうか。

 

わかりやすく言うと、血管の衰えとは「動脈硬化」のことです。

 

動脈硬化とは、血管の弾力性が失われて硬くなったり、

血管内にさまざまな物質が沈着して「血液の流れが滞る状態」です。

動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、

50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。

動脈硬化は全身の動脈で起こり得るのですが、特に多い部位と、その特徴は次の通りです。

 

1.

脳や首の血管で動脈硬化が起こると、「脳梗塞」や「脳出血」などが引き起こされます。

これらの血管トラブルをまとめて「脳卒中」と呼びます。

 

2.心臓

心臓に血液を供給する冠動脈で動脈硬化が起こると、

「狭心症」や「心筋梗塞」が引き起こされます。

 

3.胸やおなかなどの大血管

胸やおなかの大動脈の一部で動脈硬化が起こると、

血管がふくれ、こぶのようになります。

これを「大動脈瘤」と呼びます。

血管が裂けると「大動脈解離」です。

 

4.腎不全、慢性腎臓病(CKD)

高血圧や糖尿病が長い間続いて、腎臓の中の細い血管で動脈瘤が起こると、

腎機能が衰えてきます。

これを「腎不全」、最近では慢性腎臓病(CKD)と呼びます。

 

5.下肢閉塞性動脈硬化症

下肢の血管に動脈硬化が起こると、足がしびれたり、

冷たく感じたり、歩行中に痛くなったりします。

これを「下肢閉塞性動脈硬化症」と呼びます。

 

動脈硬化をやさしく説明してみると、次の3つの言葉で定義できます。

 

血管が「硬くなること」「狭くなること」「血栓で詰まりやすくなること」。

 

その結果、血液や酸素の運搬に支障が出て、細胞を死に至らしめ、

「臓器に障害を与える」、つまり「深刻な悪影響を与える」わけで、

とても恐ろしいことです。

 

ではなぜ、動脈硬化は起こるのでしょうか。

 

動脈硬化が起こる最大の原因は、なんといっても「加齢」です。

これは、たとえどんなに健康な人であっても、避けて通れない要因です。

ショッキングに聞こえるかもしれませんが、

人間は「産まれた瞬間から老化が始まっている」と言えます。

 

つまり、誰もが動脈硬化の原因を持っているということになります。

それが「遅く起こるか」「早く起こるか」という違いだけなのです。

 

だから「動脈硬化を完全に予防する」というのは、

どんなに健康な人であっても不可能な話です。

厳しく聞こえるかもしれませんが、

「動脈硬化になる時期を、出来るだけ先送りにする」

という考え方が正しいのです。

 

そのためには、危険因子(リスクファクター)を、少しずつでも減らしていくことです。

危険因子とは、「その病気になる確率を高める原因」のことです。

 

動脈硬化の危険因子として、日常の診察でチェックする項目は、高血圧、糖尿病、

高コレステロール血症、高中性脂肪血症、肥満、喫煙、遺伝的な素因(家族暦)などがあります。

 

これらの原因を抱えている人は、そうでない人より「動脈硬化になるのが早い」のは明らかです。

便利でラクな暮らしをしていると、生活スタイルそのものが、危険因子になっていることもあります。

たとえば偏った食生活や、運動不足などです。

「しなやかな血管が健康の10割 より」

日時:2016年9月16日 PM 02:26
脳の血管障害にはこんな栄養成分が必要

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  脳卒中の再発を防止するには、

  血圧のコントロールが最も大切です。

  塩分や脂肪の摂取を控えるなど、

  食事への配慮が、やはり重要なポイント!

  また、予防のためには脳卒中の要因である

  動脈硬化、さらに高脂血症を防ぐことが第一です。

 

 

 

 

  ◆◆ 脳の血管障害にはこんな栄養成分が必要 ◆◆

 

≪脳卒中(脳血管障害)≫

 

動脈硬化などの血管障害が脳でおこり、血液の流れが悪くなることによって、

意識障害やまひなどを発症することがある病気です。

脳動脈が破れて出血する脳出血と、脳動脈が詰まって血液の流れが妨げられる脳梗塞、

動脈瘤が破裂して脳をおおう軟膜とくも膜の間で出血がおきるくも膜下出血があります。

脳梗塞は、脳の血管でできた血栓(血のかたまり)が詰まって起きる脳血栓と、

脳以外の場所でできた血栓が脳に運ばれ、詰まってしまう脳塞栓に分けられます。

また、くも膜下出血は、先天的な脳の動静脈異常のために、

比較的若い年齢の人に発生することもあります。

脳卒中のなかでは最も死亡率が高く、発症直後の緊急処置が必要です。

 

脳卒中の再発を防止するには、血圧のコントロールが最も大切で、

塩分や脂肪の摂取を控えるなど、食事への配慮が、やはり重要なポイントです。

また、予防のためには脳卒中の要因である動脈硬化、さらに高脂血症を防ぐことが第一です。

 

●脳卒中に効く栄養成分

EPA DHA ナットウキナーゼ グリシニン レシチン タウリン シトステロール 

硫化プロピル アリシン スコルジニン エリタデニン 食物繊維 β-カロテン 

クロロフィル ビタミンB群・C・E コリン オレイン酸 γ-リノレン酸 カリウム 

マグネシウム カゼイン CPP ボリフェノール セサミノール 大豆サポニン

 

脳梗塞には、食物繊維とEPA、DHAを豊富にとり、また脳出血には、タンパク質、

食物繊維、ビタミン類を不足させないことが大切です。

 

≪認知症≫

 

加齢による物忘れではなく、脳の神経細胞が失われておこる症状で、

脳血管性のものとアルツハイマー型があります。

 

脳血管性の多くは、脳梗塞や脳出血などで血流が途絶えた部分の

神経細胞が壊死しておこります。

脳卒中の後遺症の言語障害やまひなどがすでにあり、突然、ぼけ症状が出る場合が多く、

ぼけとしっかりしている状態が混在します。

 

アルツハイマー型は、脳の神経細胞が破壊され、脳が萎縮する病気です。

脳血管性に比べゆっくり進行し、失語症や徘徊など重度の症状が現われます。

脳の神経伝達物質をふやす薬の早期服用で、進行を遅らせることが可能と考えられています。

 

●認知症に効く栄養成分

EPA DHA ビタミンB群・C・E 葉酸 コリン ギンコライド カテキン レシチン

 

老人性のぼけに、レシチンが有効という報告があります。

また、原因がはっきりしないとされているアルツハイマー病について、

「低脂肪・低コレステロール食をし、EPAやDHAの多い新鮮な魚を多くとること。

また、シスチントメチオニンの2種類のアミノ酸を欠乏させないように注意することが大事。

アメリカではこの2つの含硫アミノ酸を欠乏させがちな人にアルツハイマー患者が多いと

推論されている」と報告されています。

そのほか、タウリン、ビタミンCがアルツハイマー病に有効な成分としてあげられています。

「からだに効く栄養成分バイブル より」

日時:2016年3月 3日 PM 04:06
血液の状態が悪いと、病的老化が進行する

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 自然老化だけではそう関単に脳梗塞を起こすような

 深刻な事態は招きません。

 問題は、血管内皮が傷ついていく血管の病的老化。

 生活習慣病・加齢・ストレス・活性酸素……

 ただでさえ過酷な労働を強いられている血管を

 さらに痛めつけているのです。

 

 

 

 

  ◆◆ 血液の状態が悪いと、病的老化が進行する ◆◆

 

確かに自然老化が動脈硬化の原因ではありますが、

それだけではそう簡単に脳梗塞を起こすような深刻な事態は招きません。

問題は、生理的な範囲を超えて血管内皮が傷ついていく、

血管の病的老化なのです。

病的老化、すなわち動脈硬化は、高血圧、高血糖、脂質異常などの

劣悪な血管内環境により発生します。

これらの生活習慣病は、ただでさえ過酷な労働を強いられている血管を、

さらに痛めつけているのです。

 

高血圧の状態が続くと、血管内皮に小さな傷や炎症が起こりやすくなります。

その傷から、血液中を流れる白血球の中の単球や悪玉のLDLコレステロールが

血管壁に入り込みます。

血管壁に入ったLDLコレステロールは活性酸素(体内でつくられる、

細胞を傷つける力が強い物質)の影響を受けて、

さらに悪玉化した酸化LDLコレステロールとなります。

酸化LDLコレステロールは異物と判断され、免疫細胞によって処理されます。

免疫の要である単球はマクロファージに変わり、

酸化LDLコレステロールを食べて処理します。

すると脂質で満腹状態のマクロファージは、泡沫細胞と呼ばれる泡状の細胞に変わり、

血管の内膜にコブを作ります。

このコブはプラークと呼ばれます。

 

人は動脈硬化と呼ばれるくらいですから、プラークは硬いと思われがちですが、

実はおかゆのように柔らかいのです。

ちょうど中にスープがたっぷり入った小籠包のような状態です。

柔らかいプラークは不安定で、破れやすい状態にあります。

そして、プラークが敗れると、血小板が集まって血を固まらせようとします。

この血の塊が血栓の元なのです。

 

なお、プラークの周囲では、平滑細胞や線維成分が増加して、

血管壁全体が病的に硬くなります。

これが血管の病的な老化であり、動脈硬化と呼ばれる理由です。

「隠れ脳梗塞は自分で治す より」

日時:2016年1月 9日 AM 10:59
脳梗塞の危険は軽減できる生活習慣を改めて血管力をアップ

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脳梗塞を防ぐためには血管の健康を維持することが最善かつ唯一の方法です。

もしも、MRI検査などにより隠れ脳梗塞が見つかったとしても、落胆する必要はありません。

死滅した脳細胞自体は元に戻せませんが、この段階ではまだそれほど大きなダメージは

受けていないからです。

大切なことはそれ以上の血管事故を起こさないようにすることです。

幸いなことに、血管は一度老化したとしても、若返らせることが可能なのです。

血管内皮は、肌と同様の新陳代謝により、日々新しく生まれ変わっています。

心を入れ替えて生活習慣を改めれば、血管内皮細胞は本来の機能をとり戻し、

動脈硬化を予防し血栓を防ぐことによって、脳梗塞の危険は減少していきます。

 

循環器を専門とする病院には、頚動脈超音波検査(エコー)という機械があります。

これは頚動脈に超音波を当てることで、動脈硬化が起きていないかを

画像として見ることができる画期的なシステムです。

 

頚動脈は脳に大量の血液を送っている、負担のかかりやすい血管です。

この血管の状態を知ることで、おおよそ体全体の血管の様子を推測することができます。

また、頚動脈は6〜7mmと太いため、様子を調べやすいともいえます。

 

プラークを血管事故に結びつけないようにするためには、柔らかくて不安定なプラークの表面を安定させ、

血栓を作らないようにすることが大切です。

そのために何をすればいいか?

それは、やはり生活習慣の改善なのです。

 

できて間もないプラークは柔らかく、血管の内側の壁の表面に存在します。

時間が経過し、プラークが大きくなったり、新たなプラークが次々とできるようになったりすると、

次第に血管の壁全体が厚く硬くなっていきます。

動脈硬化の原因となる悪しき生活習慣を改めなければ、血管内壁にはいつまでも不安定で

傷つきやすいプラークが存在し続けることになります。

動脈硬化の対策は、早ければ早いほどよいのです。

 

生活習慣の改善とは、大きく分けて食生活の改善、運動療法、ストレス解消が挙げられます。

近道はありませんが、効果的に進めるテクニックはあります。

 

生活習慣の改善というくらいですから、毎日の積み重ねが大切です。

短距離走ではなく、長距離走のつもりで始めましょう。

「隠れ脳梗塞は自分で治す より」

日時:2015年12月16日 PM 03:13
血液をサラサラにして、血管の若返りをバックアップ

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【大豆の力】・・・・・・大豆、納豆、豆腐、厚揚げ、豆乳

 

大豆は、日本人が昔から食べてきた代表的な食品のひとつです。

 

「畑の肉」と呼ばれるように、主成分は良質の植物性たんぱく質で、動物性たんぱく質と同じように、

体の細胞が新しく生まれ変わる際の大切な材料になります。

さらに大豆には、ポリフェノールの一種である大豆サポニンや大豆イソフラボン、

良質の脂質である大豆レシチンなど、特有の成分も豊富です。

 

このようにすぐれた栄養素に富む大豆や大豆製品をたくさん食べていたことが、

ひと昔前の日本人の健康と長寿をささえていたのでしょう。

 

大豆を原料とする大豆製品は、魚や肉の加工品と比べて、塩分が少なめなのもメリット。

納豆や豆腐は、混ぜるだけ、切るだけで食べられるのも魅力です。

 

〔効能〕

良質の植物性たんぱく質である大豆たんぱくに加え、大豆サポニン、大豆イソフラボン、大豆レシチン、

植物ステロールなど、血液をサラサラにする成分が多いのが特徴です。

血液を健康に保つことで、血管の若返り効果もアップします。

また、ポリフェノールの一種である大豆サポニン、大豆イソフラボンは、悪玉のLDLコレステロールや

中性脂肪を減らすよう働きます。

良質の脂質である大豆レシチンは、血栓ができるのを予防し、植物ステロールは腸内での脂肪の吸収を阻害し、

血中のLDLコレステロールを減らします。

加えて、納豆には、発酵過程でナットウキナーゼという特有の成分が生まれます。

この成分には、血栓を溶かす作用があり、脳卒中や心筋梗塞の予防に役立ちます。

 

〔使い方&食べ方のコツ〕

●1日1回以上、大豆・大豆製品を食べるよう意識する。

●納豆、豆腐、豆乳は、調理しなくても食べられる。

 納豆は1日1パックまでが摂取の目安。

●大豆は、水煮缶などを利用し、サラダなどに入れると手軽にとれる。

●厚揚げや薄揚げは、肉の替わりに炒め物や焼き物に使うのもよい。

「一生切れない、詰まらない「強い血管」をつくる本 より」

日時:2015年11月 1日 PM 04:54
【脳卒中】 高血圧と動脈硬化の進行阻止がかなめ。血管を丈夫にする栄養素も欠かさずに!

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◆発作から突然死の危険大。助かっても、重い後遺症が残ることが◆

 脳卒中は、脳の血管に異常が生じ、脳細胞に酸素や栄養を取り込めなくなり、

脳に重大なダメージをもたらす病気です。

「卒中(突然生じる)」という言葉が表すとおり、自覚症状がほとんどないまま、

突然、意識喪失や感覚麻痺、けいれんなどの発作にみまわれて死にいたったり、

また、命をとりとめたとしても、言語障害や半身麻痺などの重い後遺症が残るケースが

少なくありません。

 

 脳卒中は発症のメカニズムによって、脳出血と脳梗塞に分かれます。

脳出血は、脳の細い動脈に硬化が進み、コブ状の動脈瘤ができ、それが破裂して起こります。

致死率が高い病気として知られる、くも膜下出血は、脳出血の一種です。

 

 一方、脳梗塞は、起こり方によって脳血栓症と脳塞栓症に分かれます。

脳血栓症は脳の動脈に硬化が進み、そこに血栓がつまって血流が途絶え、

酸素と栄養を補給できなくなった細胞が壊死を起こす病気です。

脳塞栓症は、心臓などでできた血栓が血管内を流れ、それが脳の動脈につまって血流が途絶え、

酸素と栄養不足から脳細胞が壊死を起こします。

 

◆減塩と内臓脂肪を減らす食事量がポイント。禁煙もぜひ実行を◆

 脳卒中はある日突然起こる病気ですが、発症の危険因子が重なり、

それらが体の中で静かに進行することがベースになっています。

よって、危険因子をなくしていくと、この怖い病気を予防できます。

 

 脳出血の最大危険因子は高血圧です。

血圧が高い状態が続くと、血管に強い負担がかかり、そこに動脈瘤ができ、

血管の圧力にその瘤が耐えられなくなると、破裂して脳出血を起こします。

そのため、高血圧の放置はとても危険です。

塩分のとりすぎをひかえ、血圧を調整する食品を意識してとり、血圧を下げましょう。

 

 脳梗塞のおもな危険因子は動脈硬化です。

動脈硬化を進めるのは、脂質異常症、高血圧、糖尿病、肥満、喫煙、運動不足、ストレスなど。

そのうち、脂質異常症、高血圧、糖尿病、肥満は、メタボリック・シンドロームの危険因子と同じです。

よって、メタボリック・シンドロームと、それに関わる内臓脂肪、脂質異常、高血圧、

高血糖を予防・改善するケアが、脳梗塞の予防につながります。

摂取エネルギーを適正にし、軽めの運動を習慣化することで内臓脂肪を減らし、

体内の余分な脂肪・糖分などの排出を促す食物繊維、活性酸素を減らす抗酸化成分をとることが最も大事です。

 

 加えて、喫煙も動脈硬化を急速に進めます。

喫煙者の脳卒中のリスクは、非喫煙者と比べて約1.7倍も高いと報告されています。

動脈硬化から起こる怖い病気を防ぐため、禁煙はぜひとも必要です。

 

 脳出血、脳梗塞をともに予防するには、しなやかで丈夫な血管を保つこともポイントです。

それには、血管の細胞の材料となるたんぱく質を過不足なくとりましょう。

肥満を防ぐため、飽和脂肪酸の少ない良質なたんぱく質がよく、魚介、赤身の牛肉、豚肉、羊肉、

大豆・大豆製品が代表的な食品です。

 

 なお、脳梗塞では発症の前に、一時的に軽度の発作が起こることがあります(一過性脳虚血発作)。

症状は、片方の目が一時的に見えなくなる、ろれつがまわらない、左右どちらかの顔や手足がしびれるなど。

これは大きな発作の前触れとなるサインなので、早めの受診が必要です。

「病気にならない人の食べるクスリの本 より」

日時:2015年8月31日 PM 03:31
【動脈硬化症】動脈硬化症とは?

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●動脈硬化症を知る

 動脈硬化は、動脈が硬く脆くなった状態です。

血管を傷める何かしらの因子により、弾力性が失われて硬化したり、

内部にさまざまな物質が沈着して血管の内腔が狭くなったり詰まってしまったり、

動脈瘤ができたり、全体的に拡張したり、裂けてしまったり、出血したりすることにより、

組織や臓器全体に血行障害を起こす病態を総称して、動脈硬化性病変といいます。

 

 動脈硬化には動脈硬化の起き方、起こる部位により、次の3タイプに分類されます。

 

 アテローム(粥状 いくじょう)硬化は大動脈、脳動、冠動脈の比較的太い動脈に起こるもので、

内膜にコレステロールなどの脂肪からなるドロドロとした粥状物質が蓄積して、

粥状硬化斑ができて次第に肥厚することで、動脈の内腔を狭めてしまいます。

 

 細動脈硬化は脳や腎臓の細い動脈に起きやすく、血管構造の禅僧に対して脆く

破れやすくなってしまった状態で、閉塞したり、壁全体が破裂して出血したりするものです。

 

 中膜硬化は大動脈や下肢、頸部の動脈に起こりやすく、動脈の中膜にカルシウムが蓄積して

硬くなり、中膜が脆くなってしまったものです。

 

●動脈硬化を助長する原因

 動脈硬化を助長する原因は肥満、糖尿病、高脂血症、高血圧、喫煙、高ホモシステイン血症、

運動不足、ストレス、加齢などですが、このごろよく耳にする内臓脂肪による肥満は、

インスリン抵抗性を生じて代謝異常を起こし、高脂血症、糖尿病、高血圧を誘発しますが、

これにより動脈硬化の進行がさらに進んでしまうといった悪循環を引き起こします。

 

 肥満にともなう動脈硬化、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)などを引き起こす症候を、

メタボリックシンドローム(代謝症候群)と呼びます。

 

 動脈硬化による疾患の代表例が心筋梗塞や脳梗塞ですが、この2つの疾患をあわせると

日本の死亡原因の30%以上を占めることになります。

これは、動脈硬化がいかに人体にとって有害であるかを示しているのではないかと思います。

 

 動脈硬化の進行を食い止めるには、危険因子と呼ばれる糖尿病、高脂血症、高血圧、喫煙などの

コントロールが重要となります。

「脳の病気 より」

日時:2015年8月14日 PM 03:20
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