インドは認知症の発症率が低い国のひとつとして知られています。これは、カレーの主要なスパイスとして使われるターメリック(ウコン)に、クルクミンという微量栄養素が含まれていることに着目した推測です。クルクミンは動物実験で記憶力の改善や、認知症の原因物質とも目されるベータアミロイドの神経細胞への沈着を防ぐ効果が確認されています。
また、現に「抗認知症薬」として使われている薬の含有成分にもなっており、この薬は認知症の症状改善や発症の遅延に一定の効果を示すことが証明されたうえで、医療機関で使用されています。
シンガポールでの研究ですが、実際に頻繁にカレーを食べる人と、滅多に食べない人を比較したところ、やはりカレーをたくさん食べている人のほうが認知症の発症率が低かったとする研究もあります。
【食事認トレ6】和食以外なら「カレー&地中海式食生活」
■ターメリックには認知症の予防効果が期待できる
日々の食事スタイルには和食を選ぶことが、さまざまな面から複合的に
認知症予防につながっていくと言えます。
しかし毎日和食ばかりではこれも飽きてしまいますから、
脳への多用な刺激を与えるためにも、
ときには外国風の食事スタイルを取り入れると効果的です。
特にお勧めしたいのは、カレーと地中海料理です。
インドは認知症の発症率が低い国のひとつとして知られています。
そして「その理由は、インドの人はほぼ毎日カレーを食すからだ」
と大まじめに考えられています。
これは、カレーの主要なスパイスとして使われるターメリック(ウコン)に、
クルクミンという微量栄養素が含まれていることに着目した推測です。
クルクミンは動物実験で記憶力の改善や、認知症の原因物質とも目される
ベータアミロイドの神経細胞への沈着を防ぐ効果が確認されています。
また、現に「抗認知症薬」として使われている薬の含有成分にもなっており、
この薬は認知症の症状改善や発症の遅延に一定の効果を示すことが
証明されたうえで、医療機関で使用されています。
シンガポールでの研究ですが、実際に頻繁にカレーを食べる人と、
滅多に食べない人を比較したところ、やはりカレーをたくさん食べている人
のほうが認知症の発症率が低かったとする研究もあります。
これで即、「カレーが認知症を予防する」ということが言えるわけでは
ないのですが、さまざまな状況証拠を総合的に勘案すると、
カレーをたくさん食べるようにすれば、
ある程度は認知症予防の効果を見込める可能性が高いでしょう。
カレーライスはいまや「日本の国民食」と評されることもあるので、
外国風の食事とは分類できないかもしれませんが、
目先の新鮮味はある程度得られます。
また、日本式カレーにもターメリックはほぼ必須のスパイスとして
たくさん入っていますので、予防効果は十分期待できるでしょう。
■各種の生活習慣病や血管病を防ぐことが明らかになっている
カレー以外で特にお勧めしたい外国の食事スタイルとしては、
イタリア料理やスペイン料理などの地中海式の料理があります。
イタリアやスペイン、あるいは南フランスなどでは、
和食ほどではないにしろ海産物をたくさん食べますし、
各種の生活習慣病の予防効果があるとされる赤ワインを頻繁に飲みます。
比較的高カロリーでありながら、脂質の摂取バランスがよく良質なタンパク質も
多く摂取しているということで、地中海式の料理を食べている人では、
脳卒中や心筋梗塞などの発症が減ることがよく知られています。
これは、全身の血管の状態をよくすることに直結しますから、
認知症の予防や「ちょいボケ」からの回復にも効果が期待できるのです。
和食を中心にしつつ、ときにはカレーや地中海式料理で目先を変えて飽きないように
するというのが、お勧めできる食事スタイルの選択法と言えるでしょう。
「認知症予防トレーニング「認トレ」一生ボケない!38の方法 より」