脳卒中は「初期の対応によって、その後の人生が左右される病気」です。一刻も早く脳卒中と判断し、一刻も早く医師の治療を開始することが大事です。それによって、命をとりとめ、後遺症を残さずに生活することもできる可能性が拡がるのです。
そこで、簡単にすばやく脳卒中に対処できるように、「ACT FAST」という対処法を、覚えてもらいたいと思います。
「脳卒中かどうか」をチェックするための目安ですが、これなら、誰にでもできます。
家族などがいる場合は見てもらい、一人のときは鏡を見ながら行ってください。
脳卒中かなと思ったら「アクト・ファスト(ACT FAST)」で即判断
手足がしびれたり、ものが二重に見えたり、言葉がうまく出てこなかったり、
物忘れがあったり、体がふらついたり、めまいがしたり……。
こうした“小さな異変”は、日常的に感じているのではないでしょうか。
このため、それが脳卒中の症状であると、気づかないことも多いのです。
しかし、こうした症状がある日突然いくつも重なって起こった場合は、
脳卒中である可能性が高くなります。
特に、突然、半身の手足や顔に麻痺やしびれが起こったり、
言葉が出てきにくくなったり、
経験したことのない激しい頭痛がしたときには、脳卒中を疑うべきです。
脳卒中は「初期の対応によって、その後の人生が左右される病気」です。
一刻も早く脳卒中と判断し、一刻も早く医師の治療を開始することが大事です。
それによって、命をとりとめ、後遺症を残さずに生活することもできる
可能性が拡がるのです。
そこで、簡単にすばやく脳卒中に対処できるように、
「ACT FAST」という対処法を、
覚えてもらいたいと思います。
「脳卒中かどうか」をチェックするための目安ですが、これなら、誰にでもできます。
「ACT」は「行動」、「FAST」は「早く」。
つまり「早く行動せよ!」ということですが、
「F・A・S・T」のそれぞれの文字が、
チェックポイントの頭文字になっています。
1 「F」は、Facc(顔)で、「顔の麻痺」があるか、ないか?
2 「A」は、Arm(腕)で、「腕の麻痺」があるか、ないか?
3 「S」は、Speech(言葉)で、「言葉の異常」があるか、ないか?
4 「T」は、Time(時間)で、「時間との闘い」ということ
具体的には、次のようにチェックします。
家族などがいる場合は見てもらい、一人のときは鏡を見ながら行ってください。
1「顔の麻痺」のチェック
にっこり笑ったり、「チーズ」と言ってみます。
表情が左右で違ったり、左右どちらかの頬や口がゆがんだりしている場合は、
麻痺があると考えられます。
2「腕の麻痺」のチェック
手のひらを上に向けて、両腕をまっすぐ前に伸ばし、ゆっくり5つ数えます。
左右どちらかの腕を上げることができなかったり、5つ数える間にどちらかの腕が
下がってきたりする場合は、麻痺があると考えます。
3「言葉の異常」のチェック
「今日は天気が良い」などと短い言葉を言ってみます。
言葉が出てこなかったり、うまく話せなかったりする場合は、
“異常あり”と考えます。
また、「たちつてと」や「らりるれろ」など、タ行やラ行がうまく発音できなかったり、
「パタカパタカ」のくり返しがうまくいえなかったりする場合も、“異常あり”と考えます。
この3つのうちの1つでも当てはまれば、迷わず病院へ直行してください。
「しばらく様子を見てからにしよう」などと思わないこと。
その一瞬の迷いが命取りになるのです。
「脳卒中にならない、負けない生き方 より」