太い血管で動脈硬化が進むと、血管内壁の弾力性が低下し、
さまざまな異常が起こりやすくなるのです。
大動瘤・大動脈解離、どちらも放置すると、血管が破裂して
大出血を起こす、命に関わる重大な病気です。
とくに高血圧は、動脈硬化の原因になるだけでなく、
血管が膨らんだり、亀裂が入ったりする要因ともなるので
十分な注意が必要です。
高血圧の人は要注意!動脈硬化・大動脈瘤・大動脈解離
血管にできたこぶが裂ける・破裂する
大動脈瘤や大動脈解離も、
突然死をまねく血管事故の筆頭にあげられます。
高齢社会に伴い、この大動脈瘤を持つ患者さんが
心筋梗塞の患者さんと同様に増えています。
大動脈とは、心臓から出て胸部、腹部に至る、
体の中心を走る最も太い血管です。
太さは胸部で直径約3cm、腹部でも約2cmはあります。
その太い血管で動脈硬化が進むと、血管内壁の弾力性が低下し、
さまざまな異常が起こりやすくなるのです。
老化してもろくなった血管内壁に高血圧、脂質異常症、喫煙などの要因が加わり、
こぶのように膨らんだ状態になるのが大動脈瘤。
そして、血管内壁の一部に亀裂が入り、剥離を起こした状態が大動脈解離です。
どちらも放置すると、血管が破裂して大出血を起こす、命に関わる重大な病気です。
とくに高血圧は、動脈硬化の原因になるだけでなく、血管が膨らんだり、
亀裂が入ったりする要因ともなるので十分な注意が必要です。
大動脈瘤の好発部位
動脈流は、大動脈のどこにでも発生する可能性がありますが、
最も多いのは腹部大動脈。残りは胸部大動脈に起こり、
胸部大動脈の中では上行大動脈(じょうこうだいどうみゃく)に
最も多く発生します。
大動脈瘤☆こんなときは要注意!
最近非常に増えているのが、血管が裂ける大動脈解離です。
次の症状がある場合は、すぐに医療機関を受診するか、
救急車を呼びましょう。
<6つのチェックポイント!>
□ものが飲み込みにくい(嚥下障害)
□かすれ声になる
□咳、血痰、喀血
□血便
□胸や背中、腹部に激痛がある
□息苦しい、呼吸困難、ショック状態
大動脈瘤 破裂
緊急手術を受けても死亡率30〜50%
大動脈 解離
2週間放置していると死亡率75%
「動脈硬化を予防する!最新治療と正しい知識 より」