◆36.5℃前後の体温時に免疫機能は最も活発化◆
基礎体温と免疫力は深く関係しています。
低体温では免疫機能が低下し、体のだるさが続いたり、かぜやインフルエンザにかかりやすくなったり、
アレルギーが出やすくなったりします。
ガンの発症者には、低体温の人が多いという報告もあります。
人の体が最もスムーズに機能するのは、体温温度が37.2℃前後であると考えられています。
これは脇の下では36.5℃前後です。
体温がこの状態にあると、免疫機能を担う白血球のリンパ球と顆粒球のバランスが保たれ、
その動きが活性化されます。
逆に、36.2℃以下の低体温では、リンパ球と顆粒球のバランスがくずれ、働きもにぶくなります。
さらに内臓の活動を支える各酵素の働きもにぶり、細胞の新陳代謝も低下します。
そのため、対外から進入するウイルスや細菌を攻撃する力や、体内での細胞のガン化を防ぐ力が衰え、
体の不調や病気を招いてしまうのです。
基礎体温が低めの人は、脇の下の体温を36.5℃前後まで上げるよう、取り組んでみましょう。
◆軽めの筋力トレーニングで基礎体温が上がる◆
基礎体温を上げるもっとも効果的な方法は、軽めの筋力トレーニングです。
適度な運動によって筋肉を増やすと、基礎体温が上がり、さらに基礎代謝もアップします。
基礎代謝量がアップすると、安静時のエネルギー消費量が増えるので、やせやすく、太りにくい体がつくれます。
筋力トレーニングを行いにくい場合は、ラジオ体操やストレッチ、ウオーキングなど、
軽めの運動を習慣にするといいでしょう。
なお、体に負担をかけるハードな運動は逆効果になるので、気をつけてください。
加えて、体を温める生活を心がけることも大事です。入浴はシャワーだけですまさず、
体がポカポカ温まるまで湯ぶねにつかりましょう。
冷たい飲み物を取りすぎないことや、寒い場所や冷房がききすぎた部屋に長時間いないこともポイントです。
≪基礎体温を上げる腹横筋トレーニング≫
基礎体温と基礎代謝量を上げるには、体幹(体の中央部)にある筋肉を鍛えるのが効果的です。
その一例として、寝たまま簡単に行える腹部の筋力トレーニングを紹介します。
腹式呼吸もかねているので兼ねているので、リラックス効果もあります。
この運動に、自分に向く複数の筋力トレーニングを組み合わせると、いっそう効果的です。
1. 床に仰向けに寝て、両膝を立て、両手をおなかの上に重ねてのせる。
おなかから息を吐き出すイメージで、口から息をふ〜っと吐きながら、おへそを背中に近づけるようにへこませる。
2. 息を吐ききったら、おなかの力を一気にゆるめ、今度は鼻から息を吸って、おなかをふくらます。
息を吸う時間より、吐く時間を長くするよう意識しながら、ゆっくりと10回繰り返す。
☆Point
おなかの動きを手で確認しながら行う。
全身の力を抜いて、できるだけリラックスした状態で行う。
「病気にならない人の食べるクスリの本 より」