私たちの体内では日々、フリーラジカルや活性酸素が発生し、細胞を攻撃しています。
その攻撃がもたらす酸化反応によって老化が早まったり、
病気が引き起こされたりするわけですが、それを食い止めるシステムもまた、
人間の体には備わっています。
そんな「抗酸化システム」に欠かせないのが、ビタミンです。
ビタミンEは、ビタミン類の中で最もパワフルな抗酸化物質。
脂溶性なので、糖質の多い細胞壁から内部に溶け込んで、
フリーラジカルを消し去ってくれます。
一方、水溶性のビタミンCは、細胞の外側や血液などの液体の部分で抗酸化力を発揮。
敵と闘って酸化したビタミンEを再生する働きもあります。
またビタミンB群は、あらゆる生命活動にかかわっている「体内酵素」を助ける
「補酵素」の材料になります。
補酵素がなければ、スムーズに働けない酵素も多いのです。
ビタミンは、車でいえばエンジンオイル。
ガソリンと違って、ガス欠、即、動かないというわけではありませんが、
不足すると疲れが取れにくく、ストレスに弱くなります。
それが続けば、深刻な欠乏症になることも。
ビタミンや補酵素が体内酵素の減少を抑える
私たちの体は必要に応じて、タンパク質を主成分に体内酵素をつくりだしています。
酵素がなければ、人は生きていけません。
食べ物の消化・吸収。
細胞の形成・修復、呼吸、運動、思考、会話、排泄、フリーラジカルや活性酸素の無毒化、
がん細胞やウイルスを攻撃し体を守ること……ありとあらゆる生命活動が、
酵素を触媒にして行われているのです。
そんな体内酵素の働きをサポートしているのが、ビタミンB群などの補酵素。
「コエンザイムQ10」や「αリポ酸」も補酵素です。
どちらも生物の体内に存在する成分で、それ自体が強力な抗酸化物質。
コエンザイムQ10は心不全の治療に、αリボ酸は肝臓病や極度の疲労の治療に
使われていた医薬品でしたが、今ではサプリメントとしても販売されています。
食品添加物や動物性タンパク質の多い食事、食べすぎ、過度のストレス、
肉体的疲労、タバコなどは、体内酵素を大量に消費してしまいます。
体内酵素そのものを外から補給することは不可能ですが、
補酵素やビタミンなどの抗酸化物質をとれば、酵素の不足を補うことができます。
「15歳若返る錆びないカラダのつくりかた より」